映画「南極物語」のタロ・ジロ

東京都港区台場のフジテレビジョンで、参加型イベント「楽しくなければお台場じゃない! 冒険しなけりゃ夏じゃない! お台場合衆国2013」が開催。期間中、今年映画公開30周年を迎える「南極物語」の、「南極観測隊カラフト犬15頭の記念銅像」が展示される。開催日時は7月13日(土)~9月1日(日)まで。

同イベントで展示される記念銅像は、東京タワーに設置されていたもの。多くの来場者の目に触れる機会を作ることと、南極観測でのタロ・ジロたちカラフト犬の功績を知ってもらうために展示が決まったと言う。展示場所は、サンサンアイランドのイーストゲート入り口手前の無料ゾーン。

また、7月23日(火)には、スペースFS汐留にて「『南極物語』30周年記念 上映イベント」も開催。14時から映画上映、上映後には、当時の制作スタッフによる撮影秘話満載のトークショーも行われる。上映会参加方法は、7月1日までにフジテレビホームページから申し込みが必要。

南極観測船とタロ・ジロの共通点は「奇跡の生還」

奇しくもお台場は、実際に53名の第1次南極観測隊隊員とタロ・ジロが乗った南極観測船「宗谷」が展示されている場所。「宗谷」は、1956年に東京湾から南極に向けて出港。しかし、1958年の第2次南極観測隊と交代の際、悪天候に見舞われ、やむなくカラフト犬を基地に置いて隊員は帰還、1959年の第3次越冬隊がタロ・ジロの生存を確認した。

一方、「宗谷」は、もと帝国海軍の特務艦。昭和17年のミッドウェー海戦、ガダルカナルの戦いなどに参戦。ツラギ奪還作戦では僚艦が撃沈される中、被害を免れて帰還。昭和18年には魚雷攻撃を受けるが、命中した魚雷が幸運にも不発だった。

米軍のトラック空襲では座礁したが、それが幸いして敵機の攻撃目標にならず、満ち潮とともに離礁して無事。昭和20年にも潜水艦から攻撃を受けたが、爆雷攻撃で逆襲して撃退。その後、無事終戦を迎え、今はお台場、船の科学館で老体を横たえている。

展示されるカラフト犬の像

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