ITの基本的な知識を身に着けておくと何かと役に立つもの。情報処理の促進に関する国家資格「ITパスポート」についてご紹介します。試験時間や出題数、出題範囲などを以下でチェックしておきましょう。

■ITパスポートとは何か?

ITパスポート試験は、初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)の後継試験といわれています。情報処理技術者試験の一区分で、難易度は初級シスアドよりも低くなっており、2007年12月に発表された新試験制度のスキルレベル1(スキルレベルは1~4がある)に相当します。バーチャル・シンガー「初音ミク」とコラボしてイラストコンテストを行い、クリアファイルを配布するなど、広報にも力を入れています。

■ITパスポート試験の概要(内容はいずれも2013年現在のもの)

試験時間:165分

出題形式:四肢択一式

出題数:100問

対象者像:グローバルなコミュニケーション社会において、企業情報を安全に扱い、ITでビジネスイノベーションを支える基礎知識を持った人

出題範囲:
【ストラテジ系(経営全般)】

・企業と法務(企業活動、法務)

・経営戦略(経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ)

・システム戦略(システム戦略、システム企画)

【マネジメント系(IT管理)】

・開発技術(システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術)

・プロジェクトマネジメント(プロジェクトマネジメント)

・サービスマネジメント(サービスマネジメント、システム監査)

【テクノロジ系(IT技術)】

・基礎理論(基礎理論、アルゴリズムとプログラミング)

・コンピュータシステム(コンピュータ構成要素、システム構成要素、ソフトウェア、ハードウェア)

・技術要素(ヒューマンインタフェース、マルチメディア、データベース、ネットワーク、セキュリティ)

参考サイト:情報処理推進機構 ITパスポート試験

■ITパスポート試験の難易度は?

情報処理技術者試験センターの統計資料によると、ITパスポート試験の合格率は50%前後。平均年齢は20代後半となっており、学生のうちから取得を目指すケースも増えています。更に上位資格があることから、それらの取得を目指すための知識を試すには最適な試験といえるでしょう。

■ITパスポートのメリットは?

ITパスポート試験に合格した場合、パソコンやITにある程度知識があると判断できます。IT系企業では社員全員の取得を推奨するところもあり、業務で役立つ基礎知識は仕事の幅を広げるキッカケにもなるでしょう。