リスクモンスターは、2013年5月29日時点で開示されていた2012年4月期決算以降の最新決算をもとに、第1回「金持ち企業ランキング」調査を実施。このほどその結果を発表した。
金持ち企業は製造業が多い!?
同調査の対象となった企業は、金融機関(銀行、証券会社、保険会社等)を除く決算短信提出企業。企業のNetCash(※1)保有量を比較することで、その企業の安全性の高さについて、一面的に調査しているという。
上記機関の決算書の記載に基づき算出したNetCashを比較した「金持ち企業ランキング」の1位は、山梨県で生産用機械器具を製造する「ファナック」(NetCash 7,277億円)だった。2位は「キヤノン」(同6,626億円)、3位は「任天堂」(同4,787億円)だった。以下「ヤフー」(同4,140億円)、「大塚ホールディングス」(同3,563億円)、「日本航空」(同3,028億円)と続く。
業種別に見ると、製造業がトップ20のうち11社を占めたとのこと。具体的には、機械器具製造業が4社(ファナック、キヤノン、SMC、デンソー)、医薬品製造業が3社(大塚ホールディングス、アステラス製薬、大正製薬ホールディングス)、その他製造業が4社(任天堂、京セラ、ローム、日東電工)がランクインしている。
また、医薬品関連では、上記製造業3社のほかに、卸売業2社(アルフレッサホールディングス、メディパルホールディングス)もランクイン。商材特性として資金繰り負担が少ない傾向があると分析している。
同ランキング上位企業に対して、営業キャッシュフロー(※2)による資金創出力を比較すると、両方ランクインするのは3社(キヤノン、エヌ・ティ・ティ・ドコモ、デンソー)のみとなった。日本電信電話やトヨタ自動車は、事業活動により多額のCashを獲得するが、資金創出のための投資活動等に積極的に投下していることで、今回のランキング上位に現れていないと考えられる。
※1 NetCash=現預金-(短期借入金+長期借入金+社債+一年以内返済の長期借入金+一年以内償還の社債+割引手形)
※2 決算短信サマリ記載の金額を使用