JR東日本は2日、東京駅八重洲口「グランルーフ」の完成および駅前広場の整備について発表した。「グランルーフ」は9月20日、駅前広場は2014年秋の完成予定。

「グランルーフ」完成イメージ(画像左)と、現在の東京駅八重洲口(同右)。ともにJR東日本提供

同社が推進する「東京ステーションシティ」のまちづくりにおいて、丸の内側が東京駅丸の内駅舎をはじめ、「歴史・伝統」をイメージしているのに対し、八重洲側は近代的なデザインで、「先進性・先端性」を象徴した都市景観を創出するという。

八重洲口の新たなランドマークとなる「グランルーフ」では、「光の帆」をデザインモチーフとした大屋根をはじめ、ペデストリアンデッキ、みどりの窓口、店舗などを整備。ペデストリアンデッキは、「グラントウキョウサウスタワー」2階オフィスロビーと、「グラントウキョウノースタワー」(大丸東京店)の2階部分とを直結し、利便性と回遊性の向上が図られる。

地下1階から地上3階は、全15店舗で構成される商業施設に。「Yaesu Sensational Scene」を開発コンセプトに、各地を旅した気分になれる食が終結した「Travel」ゾーン、食を通して日本と世界の文化を発進する「Culture」ゾーンなどが設けられるとのこと。

ペデストリアンデッキ(画像左)と中央部大階段(同右)の完成イメージ(JR東日本提供)

八重洲口駅前広場の完成イメージ(JR東日本提供)

東京駅八重洲口では、交通結節機能の強化と、豊かな歩行者空間の創出を目的に、駅前広場の整備も進められる。歩行者空間は「グランルーフ」と同じく今年9月の完成予定。交通広場は2014年秋の完成を予定している。

交通広場は奥行きを約45mに拡大し、タクシープールと一般車乗降場を新たに整備。バス・タクシーは南側、一般車を北側に配置し、車両動線を明確に分離する。また、換気塔の壁面を緑化し、「グラントウキョウサウスタワー」建設地から出土した江戸城外堀の石垣の一部を活用するなど、環境や歴史にも配慮した広場になるという。