厚生労働省は2日、2013年5月分の毎月勤労統計調査(速報)を発表した。それによると、5月の現金給与総額(1人平均)は前年と同水準の26万7,567円となった。

所定内給与は、前年同月比0.2%減の24万1,691円で12カ月連続の減少。残業代や休日出勤手当などを示す所定外給与は、同0.1%減の1万8,467円で2カ月ぶりに減少した。所定内給与と所定外給与を合わせたきまって支給する給与(定期給与)は、同0.2%減の26万158円で12カ月連続の減少。結婚手当など特別に支払われた給与は、同4.5%増の7,409円だった。実質賃金指数は同0.4%増加した。

現金給与総額を就業形態別に見ると、一般労働者は前年同月比0.2%増の33万7,309円、パートタイム労働者は同0.6%増の9万4,906円となった。

産業別では、金融業、保険業が前年同月比6.3%増の41万3,854円、運輸業、郵便業が同3.2%増の29万7,965円、不動産・物品賃貸業が同3.1%増の29万5,667円など6産業で増加。一方、鉱業、採石業などは同9.1%減の27万6,432円、飲食サービス業は同1.5%減の12万701円、複合サービス業が同1.2%減の28万5,193円など10産業で減少した。

総実労働時間(1人平均)は、前年同月比0.4%増の144.5時間で2カ月連続の増加。総労働時間のうち、所定内労働時間は、同0.4%増の134.3時間で6カ月ぶりに増加、所定外労働時間は前年と同水準の10.2時間だった。出勤日数の前年同月差は0.1日増加した。また、製造業の所定外労働時間は、同1.4%減の13.7時間で10カ月連続の減少、季節調整値では前月比1.9%減となった。

2013年5月分の毎月勤労統計調査(出典:厚生労働省Webサイト)

総実労働時間を就業形態別に見ると、一般労働者は同0.8%増の165.9時間、パートタイム労働者は同0.2%減の91.5時間。

常用雇用の動きについて調べたところ、全体では前年同月比0.6%増の4,610万2,000人と87カ月連続の増加。一般労働者は前年と同水準の3,280万4,000人、パートタイム労働者は同2.2%増1,329万9,000人となった。

産業別に見ると、医療・福祉は前年同月比3.4%増の609万3,000人、教育、学習支援業は同2.3%増の277万5,000人、学術研究などが同2.0%増の130万8,000人、不動産・物品賃貸業が同2.0%増の69万3,000人など10産業で増加。一方、鉱業、採石業などは同5.8%減の2万1,000人、複合サービス事業は同2.6%減の33万5,000人、電気・ガス業は同3.9%減の28万3,000人など6産業で減少した。

同調査の統計数値は、事業所規模5人以上、常用労働者(パートタイム労働者を含む)に関するものとなっている。 なお、速報値は確報で改訂される場合がある。