富士通のESPRIMO FHシリーズは、エンターテインメント機能に重点が置かれたオールインワンタイプのデスクトップPCだ。2013年6月に発表された「FH78/LD」は、第4世代Intel Core(開発コードネーム「Haswell」)や最大30W出力の巨大な独立スピーカーを搭載するなど、フラグシップモデルにふさわしい豪華なパーツで構成されている。

富士通の23型フルHD液晶一体デスクトップ「ESPRIMO FH78/LD」。用意されている本体カラーはシャイニーブラック(FMVF78LDB)とスノーホワイト(FMVF78LDW)の2種類(写真はシャイニーブラック)

■主な仕様 [製品名] ESPRIMO FH78/LD (FMVF78LDB) [CPU] Intel Core i7-4700MQ (2.4GHz) [メモリ] PC3L-12800 8GB (4GB×2、最大16GB) [グラフィックス] Intel HD Graphics 4600(CPU内蔵) [ディスプレイ] 23型ワイド液晶(1,920×1,080ドット、タッチパネル、IPS) [ストレージ] 3TB HDD(7,200rpm) [光学ドライブ] BDXL対応スロットイン式ブルーレイディスクドライブ [サイズ/重量] W571×D201×H431mm/約10.8kg [テレビ機能] 地上/BS/110度CSデジタルチューナー×2、地上/BS/110度CSデジタルチューナー×1(視聴専用) [OS] Windows 8 64bit [店頭予想価格] 260,000円前後

機能豊富でもすっきりデザイン。大出力スピーカーのサウンドも魅力

前面にはボタン類がなく、スリムですっきりとしたデザインだ

まずはFH78/LDの外観からチェックしよう。本体サイズは、W571×D201×H431mm。正面から見ると23型ワイドの一体型PCとしては標準的な大きさだが、奥行きが割と短いため、設置スペースはそれほど取らない。重量は訳10.8kgでズッシリと重いが、一度設置してしまえば問題ないだろう。

もっとも目を引くのは、なんといっても本体下部に設置された巨大な独立スピーカーユニットだ。パイオニアと共同開発したサブウーファーと2.1chのサラウンドステレオスピーカーを内蔵し、迫力のあるサウンドを楽しめるのが魅力の1つ。スピーカーユニットは従来モデル「ESPRIMO FH98/JD」にも搭載されていたが、最大出力が16Wから30Wへと大幅にパワーアップしたことによって、よりパワフルで余裕と臨場感のあるサウンドを体感できるようになった。

サブウーファー(10W出力)と2.1chステレオスピーカー(各10W出力)、合計30Wという大出力を備えたスピーカーユニット。音の広がりを考慮し、最適な角度で配置されている

スピーカーから支柱、台座部分までの素材に強度の高いアルミダイキャストを採用。PC本体から分離することで、音質低下の原因となる振動を抑えている

実際にサウンドを聞いてみると、低音はずっしりと迫力があり、中高音域も非常にクリア。音の広がりが素晴らしく、リビングに置いても部屋の隅々まで鮮明に聞こえることに驚いた。必要以上にボリュームを上げなくてよいので、音割れの心配もない。映画や音楽はもちろん、ゲームも存分に楽しめるだろう。

液晶ディスプレイのサイズは23型ワイドで、解像度は1,920×1,080ドットのフルHD。10点マルチタッチに対応し、Windows 8をタッチ操作で軽快に操作可能だ。デスクトップPCにタッチ操作は不要という向きもあるかもしれないが、Windows 8の新UIをリラックスして使うには、やはりタッチ操作が適している。

画面は光沢のあるグレア仕上げのため、外光の映り込みは多少ある。画面のチルト角が上30度、スイーベルが左右各30度あるので、映り込みが気になる場合は調整すればよい。視野角の広いIPSパネルを採用しているため、液晶ディスプレイを斜めから見ても映像は鮮明だ。

上30度、左右各30度まで無段階に角度を調整できるチルト/スイーベル機構を搭載

ベゼルと液晶パネルの境目がない「フルフラットファインパネル」の採用により、液晶ディスプレイ部分のデザインはスッキリとしている

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