子ども1人の活動にかける費用

ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」は、3歳から18歳(高校3年生)までの子どもを持つ母親を対象に、習い事や部活などの学校外教育活動や費用について調査を実施した。調査は3月下旬に行い、1万6,480名から回答を得たという。

2009年の調査時より、1人1,700円減少

最初に子ども1人の活動にかける費用について尋ねたところ、スポーツ活動・芸術活動・家庭学習活動・教室学習活動の合計で、1万5,000円となった。2009年の1万6,700円から1,700円減少している。特に中学生・高校生の減少幅が大きく、中学生では2,800円減少の2万2,300円、高校生では2,200円減少の1万7,200円となっている。

66%が教育にお金がかかりすぎると回答

子供の教育費に対する考えには、27.0%が「不況で教育費を減らした」と回答。また、「教育にお金がかかり過ぎると思う」と66.2%が回答しており、教育費の負担が大きい様子がうかがえる。

子供の教育費に対する考え

運動や芸術よりも勉強を重視する傾向に

子どものスポーツ・芸術活動への保護者のかかわりについては、いっしょにスポーツや絵画を楽しむ、子どものスポーツや芸術活動の様子を見に行くなどの割合が2009年より低下している。

一方、「運動やスポーツよりももっと勉強をしてほしい」は26.8%から34.8%にアップ。「音楽や芸術の活動をするよりももっと勉強をしてほしい」も31.7%から39.5%に上昇した。同社はこの結果について、スポーツや芸術よりも勉強を重視するような「脱ゆとり」の意識が強まり、親子でスポーツや芸術活動を楽しむ割合が低下していることがわかると分析。子どもたち一人ひとりのバランスのよい育ちのために、学校や地域において、芸術やスポーツを楽しめる場を充実させるなどの対応が必要であるとしている。

スポーツや芸術活動に関する考え