日本生命保険は26日、インド有力財閥の一つであるリライアンス・グループ傘下の金融持株会社であるリライアンス・キャピタル社と、同社が設立を計画する新銀行への出資に関する基本的枠組について合意したと発表した。
このたびの合意は、これまで築いてきたリライアンス・グループとの強力なパートナーシップを土台としたものであり、今後も両社の関係強化および協業拡大を進めていくとしている。
新銀行には三井住友信託銀行も出資を予定しており、本邦金融機関2社による資本参加となる見込みだという。
出資の背景
インドでは、経済成長を通じたインフラ需要の高まりや、中間所得層の台頭を背景に、銀行借入れの需要が増大し、銀行預金の普及も急速に進んでおり、また、生命保険や投資信託などの金融商品販売においても、銀行の販売チャネルとしての存在感・重要性が増してきているという。
同社は、既にリライアンス・キャピタル社傘下のリライアンス・ライフ社、リライアンス・キャピタル・アセットマネジメント社に対して各々26%の出資を行っており、このたびインド全域での個人・中堅中小企業向けの銀行設立への参画を通じて、既存出資先2社の販路拡大とともに、インド市場の高成長の取り込みを目指すという。
今後のスケジュール
リライアンス・キャピタル社は、6月26日付(現地時間)でインド準備銀行(インドの銀行監督当局)に対して新銀行設立の認可申請書を提出し、今後当局による審査手続が開始される予定。なお、インドでの新規の銀行設立は2001年以来だという。
インド準備銀行による認可を取得できた場合、新銀行への出資割合・出資金額については、リライアンス・キャピタル社との協議を踏まえて決定。
新銀行は、認可取得後18カ月以内の営業開始を義務付けられているため、2015年4月頃の設立を予定している。