中国人と「8」の関係
突然ですが、北京オリンピックのことを思い出してください。
2008年の8月8日、午後8時8分に開会ということで、中国では8が縁起のいい数字というニュースは、大いに話題になりました。
婚姻届をこの日に出したり、この日に合わせて子供を出産しようと、無理な帝王切開を医者に迫る母親もたくさんいたということで、中国の人たちの8へのこだわりが並みではないことはお分かりいただけたかと思います。
さて、日本でラッキーナンバーといえば、まず最初に浮かぶのが7(日本語ではない「ラッキー7」というのも、どうも納得がいきませんが)ですが、なぜ中国では8が一番の吉数なのでしょうか?
実は答えは複数あるのですが、第一に8(バ)の発音が、「お金持ちになる」という意味の「發財」(バツァイ)の時の発音と同じ音である、というものがあります。
お金儲けに関して熱心な中国人らしい発想ですね。
「8」へのこだわりはハンパなく…
また、8の字が「∞(無限大)」と同じ形ということもあります(中国の飾り物で、∞が幾重にもなったような赤い紐の結び目を見たことはありませんか? あれは、∞がたくさんあるという象徴であるがゆえに、縁起がいいものとして、何かにつけ飾りにぶら下げられるのです)。
子々孫々まで広がりをもって発展していくことを願う、人々の願いが込められた数でもあるのです。
加えて、風水的にはもうひとつ吉の要素があります。
風水には、地運という、地球規模の運気の流れ、サイクルがあります。これは、簡単に言うと20年ごとに運気の流れが変わっていくというものなのですが、この地運が今まさに「第八運」であり、8という数字は時流にピタリと合った、大吉数である! というわけです。
特に2008年の8月8日は、旧暦(太陰暦)でも7月の8日であったことから、8が重なり(双八)、最大級のめでたさなのだそうです。
まさに、中国的には「この日しかない!」日を、オリンピックのスタート日にしたというわけですね。
<著者プロフィール>
高木芳紀(たかぎよしのり)
風水オフィスアドバイザー。1971年名古屋生まれ。金沢大学卒業後、商社に就職。繊維、IT、放送関連機器の部署にて営業職を経験後、同社にいた先輩の家業であるアスクル代理店の「株式会社つばめや」に転職。新規事業企画担当兼ウェブマスターとして、主にインターネットを活用したオフィスサプライ通販の独自路線を開拓中。その中でオフィスの効果的なレイアウト手法のひとつとして風水と出会い、「風水オフィスドットコム」を立ち上げる。新たなる癒しの時代、創造の時代のキーワードとして、企業のオフィス作りを支援し続けている。自らに課したテーマは「仕事とオフィスの最適化!」