どの対策を講じていても、車内温度の上昇は防げない

JAF(一般社団法人日本自動車連盟)はこのほど、夏場における車内温度の変化を検証する「真夏の車内温度」テストを行い、その結果をWebページにて公開した。

同検証は、炎天下の車内に残された乳幼児の死亡事故が毎年繰り返されていることから実施されたもの。実施日は、8月22日・23日。場所は、彩湖・道満グリーンパーク駐車場(埼玉県戸田市)。

熱中症指数はエンジン停止後、15分で危険レベルに

検証は、気温35℃の炎天下の駐車場に車体の色やサンシェードの有無、窓開けなど条件の異なるミニバン5台を、南向きに12時から4時間駐車した状態で、各車両内に温度計測器を設置。車内温度と、車体の色が白色の車両にて熱中症指標計の計測を行った。

検証の結果、エアコンを使用していない車両の車内最高温度はいずれも45℃を超え、車体の色が黒色で窓を閉め切った状態の車両は、57℃、ダッシュボードは79℃に達した。また、熱中症指数は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険レベルに達した。

熱中症指数は、わずか15分で人体にとって危険レベルに

このことから、どの対策を講じていても車内温度の上昇は防げず、短時間でも熱中症を引き起こし、最悪の場合、生命に危険が及ぶ状態となることが実証された。JAFでは、これからの季節、たとえ数分間であっても絶対に車内には幼い子供を残さないよう呼びかけている。

絶対に車内には幼い子供を残さない

その他、検証結果の詳細はJAFユーザーテストページで確認できる。