そのほかの撮影機能としては、写真の色や明るさを簡単操作で変更できる「マイフォトスタイル」や、9種類の特殊効果を選べる「ピクチャーエフェクト」、画像処理によってボケを作り出す「背景ぼかし」モード、顔や動きの検出に対応したスイングパノラマ、電子水準器、GPS機能などを搭載。いずれも最近のソニー製品でおなじみの機能だ。連写は最大で秒間10コマに、動画はプログレッシブ方式のフルハイビジョン記録にそれぞれ対応する。

ピント合わせは、9点自動測距や追尾フォーカスのほか、マニュアルフォーカスにも対応する

連写は最大画像サイズで最大秒間10コマに対応。連写にはメカニカルシャッターを使用する

ボディ背面のカスタムボタンには、ISO感度またはホワイトバランス、測光の機能を割り当てられる

ビギナーに親切な「カメラ内ガイド」を搭載。取扱説明書を持ち歩く手間を省ける

カメラ内ガイドでは、基本操作や撮影テクニックを確認できる

GPSの設定画面。撮影地の位置情報や移動のログを記録し、付属ソフト「PlayMemories」のマップビューなどに表示できる

撮像素子には、1/2.3型の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を搭載。画素数は、前モデルの有効1,820万画素からさらにアップし、有効2,040万画素となった。画像処理エンジンは「BIONZ」で、感度はISO80~12800に対応。うちISO6400と12800は、「全画素超解像」技術と重ね合わせ連写を使って実現している。

画質は、彩度とシャープネスを強調した見栄え重視の傾向だ。低感度でもノイズリダクション処理の影響で、被写体のディテールがつぶれ気味なのが気になるが、キャビネ判程度のプリント用途なら問題ないだろう。

トータルとしては、小型ボディの30倍ズーム機として使いやすいカメラに仕上がっている。個人的に惜しいと感じるのは、静止画の記録フォーマットがJPEGのみでRAWには非対応なこと。露出やフォーカスのマニュアル機能を搭載して凝った撮影にも対応できるモデルなので、せっかくならRAWにも対応して欲しかった。

とはいえ、そもそも本機はマニア向けの製品ではなく、主にビギナーな気軽に撮影するためのカメラだ。高倍率での撮影を日常感覚で楽しみたい人には、有力な選択肢になるだろう。

撮影モード:絞り優先オート(F4 1/500秒) 露出補正:±0 感度:ISO80 WB:オート 焦点距離:4.3mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先オート(F6.3 1/500秒) 露出補正:±0 感度:ISO80 WB:オート 焦点距離:129mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先オート(F3.5 1/25秒) 露出補正:±0 感度:ISO800 WB:オート 焦点距離:4.3mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先オート(F3.5 1/4秒) 露出補正:±0 感度:ISO80 WB:オート 焦点距離:5.34mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先オート(F3.5 1/1000秒) 露出補正:±0 感度:ISO80 WB:オート 焦点距離:4.3mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先オート(F5 1/20秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO400 WB:電球 焦点距離:12.41mm(原寸大画像を見る)