財務省は19日、2013年5月分の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は9,939億円の赤字となった。赤字は11カ月連続で、比較可能な1979年以降、5月としては過去最大となる。
輸出額は、前年同月比10.1%増の5兆7,676億円で、3カ月連続の増加。品目別では、鉱物性燃料が同66.8%増、有機化合物が同29.8%増、半導体等電子部品が同16.3%増などとなった。
輸入額は、前年同月比10.0%増の6兆7,616億円で、7カ月連続の増加。輸入額は5月としては過去最大となる。品目別では、通信機が同58.6%増、原粗油が同6.4%増、半導体等電子部品が同35.6%増などとなった。
地域別に見た場合、対米国は、輸出額が前年同月比16.3%増の1兆413億円、輸入額が同10.2%増の6,141億円で、4,271億円の黒字。黒字額は5カ月連続で増加した。輸出品目では、自動車が同13.1%増、鉱物性燃料が同5,881.2%増、原動機が同28.3%増となったのに対し、輸入品目では、航空機類が同38.4%増、肉類が同29.0%増、非鉄金属鉱が同591.7%増となった。
対EUは、輸出額が前年同月比4.9%減の5,291億円、輸入額が同8.7%増の6,178億円で、887億円の赤字。赤字は5カ月連続となる。輸出品目では、船舶が全減、鉄鋼が同57.9%減、映像機器が同34.5%減。輸入品目では、医薬品が同9.1%増、原動機が同37.2%増、木材が同97.4%増となった一方、石油製品が同88.1%減少した。
対アジアは、輸出額が前年同月比11.1%増の3兆1,992億円、輸入額が同9.7%増の2兆9,812億円で、2,180億円の黒字。輸入額は過去最大、黒字は4カ月連続となる。輸出品目では、有機化合物が同43.4%増、半導体等電子部品が同16.7%増、鉱物性燃料が同39.2%増。輸入品目では、通信機が同68.5%増、半導体等電子部品が同36.8%増、衣類・同付属品が同23.0%増加した。
対中国は、輸出額が前年同月比8.3%増の1兆465億円、輸入額が同14.6%増の1兆4,564億円で、4,100億円の赤字。輸入額は過去最大、赤字は15カ月連続となる。輸出品目では、有機化合物が同69.5%増、科学光学機器が同33.5%増、半導体等電子部品が同9.8%増となった一方、自動車が同27.7%減、金属加工機械が同25.8%減少した。輸入品目では、通信機が同71.9%増、衣類・同付属品が同22.0%増、半導体等電子部品が同84.2%増加した。