いまやすっかり日本人の生活に定着したワイン。専門の店だけでなく、居酒屋や家庭などでも気軽に楽しめるようになりました。そんな中、ワインにもっと詳しくなりたいという人も増えているようです。「ワインエキスパート」は、一般愛好家向けの資格です。ワインの知識を増やしたい人、これからワイン関連の仕事に就こうと考えている人にはぴったりの資格でしょう。
■ワインエキスパートとは?
「ワインエキスパート」は、一般社団法人日本ソムリエ協会が主宰する、ワイン愛好家のための資格です。協会ではこのほかに、飲食店などでアルコール飲料やワインを提供する職に就いている人向けの「ソムリエ」、ワインやアルコール飲料の輸入・販売に携わる人向けの「ワインアドバイザー」といった資格もあります。
ワイン愛好家向けの資格である「ワインエキスパート」ですが、ほかの資格と試験問題もほぼ共通になっており、レベルが低いということはありません。ソムリエやワインアドバイザーのように実務経験の年数や会員歴が問われないので、これからワインに関連する仕事に就きたい人や、実務経験の短い人でも受験できます。
■ワインエキスパート資格取得の概要
・受験資格
ワインの品質判定に的確な見識を持っている20歳以上の人。ソムリエやアドバイザーの仕事に就いていても実務経験の年数は問われません。
・試験実施スケジュール
一次試験:8月中旬
二次試験:9月中旬
・試験内容
【一次試験】筆記試験…公衆衛生の知識、ワインを含む飲料の必須知識から出題されます。
【二次試験】デギュスタシオン(利き酒)。
■試験対策は?
筆記試験は、協会が発行する「日本ソムリエ協会教本」から出題されるので、教本を使った学習が基本となります。そのほかに、協会が開講する通信講座や、ワインスクールなどで勉強をする人が多いようです。二次試験にはデギュスタシオン(利き酒)があるので、テイスティングを繰り返し、色や味、香りなどの特徴をつかんでおくとよいでしょう。直前対策講座を開講するスクールもあります。
■資格取得後は?
資格取得後、5年を経過した人(30歳以上)は「シニアワインエキスパート」に認定されます。また、ワインエキスパートを取得後に、実務経験の年数や会員歴が条件を満たした場合は、ソムリエやワインアドバイザーの資格試験も受験できます。その際は一次試験が免除されます。
ワインエキスパートは愛好家向けの資格ですが、その内容はソムリエなどと同等です。これからワイン関連の仕事に就こうと考えている人には、絶好のアピール材料となるでしょう。