インテルの第4世代Coreシリーズをいち早く搭載したノートPCが、マウスコンピューターから登場した。「m-Book V」シリーズは、省電力でハイパフォーマンスという、ノートPCにうれしい性能を備えた新世代CPU搭載マシンだ。今回はシリーズ中で最も安価なモデル「MB-V800B」(販売価格99,750円、※期間限定Webのみの価格)を試用し、その気になる性能を探ってみた。
シンプルなデザインの据え置き利用向けモデル
「m-Book V」シリーズは、15.6型のフルHDディスプレイを搭載している。ディスプレイの表面はつるりとして平滑ではあるが、光沢加工のされていないノングレアタイプで、反射が少なく長時間利用していても疲れづらいのが特徴。フルHDであるおかげで、作業スペースとしてもかなり広く感じられる。
外見は、最近のノートPCとしてはがっしりとした印象だ。本体サイズはW374×D250×H16.3~42.7mm(折り畳み時)。重さは約2.8kgで、気軽にどこでも持ち運ぶというボリュームではない。基本的にオフィスのデスクや家庭のリビングなど、決まったところで半固定的に利用しながら、必要があれば屋内で移動するような使い方が向いているモデルといえるだろう。
実際に持ってみると、見た目の大きさから感じられるほどの重さはない。中身がぎっしり詰まっているというよりは、少し余裕がありそうな印象だ。実際、使っている間もどこかが極端に熱くなるようなことはなく、無理のない設計になっていると感じられた。
トップカバーは4辺を斜めに落としたデザインで、角はわずかに丸くとってある。トップカバーからパームレスト回りまでは統一されたグレーのカラーリングで、表面に光沢加工などは施されていない。小さな傷や汚れなどもあまり気にならず、気楽に使えそうだ。
充実したインタフェースと扱いやすいキーボード
キーボードはアイソレーションタイプを採用している。キーピッチは約19mm、キーストロークは約1.5mmで、配列に目立った変形はない。テンキーもついているから、数字入力が頻繁な用途にも向いているだろう。タッチパッドは左右のクリックボタンが一体になったタイプ。パッド部の指すべりが良い。
インタフェースは、本体左側にUSB 2.0ポート×1と、S/PDIF端子、マイク端子、ヘッドフォン端子といったオーディオ端子が並ぶ。光学ドライブもこちら側で、「MB-V800B」の場合、標準で搭載されているのはDVDスーパーマルチドライブだ。本体右側にはマルチカードリーダー、USB 3.0ポート×2、USB 3.0/eSATAコンボポート×1、HDMIポート×1、有線LANポートが並ぶ。さらに背面側にはRGBポートも備えている。
電源コネクタが背面側にあるため、利用時にケーブルが手元で邪魔になることはない。また排気口も背面に向けて取り付けられており、利用中に手元に熱のこもった排気が当たったり、音が気になったりということもなかった。
本体左側にUSB 2.0ポート×1、S/PDIF端子、マイク端子、ヘッドフォン端子、光学ドライブを配置 |
本体右側にマルチカードリーダー、USB 3.0ポート×2、USB 3.0/eSATAコンボポート×1、HDMIポート×1、LANポート×1を配置 |
NVIDIA OptimusテクノロジをON/OFFできるVGAボタン
第4世代Coreシリーズでは、新たなグラフィックス機能として「インテル HDグラフィックス4600」が用意された。「m-Book V」シリーズでは別途NVIDIA GeForce GTX 765Mも搭載し、グラフィックス能力の強化を図っている。
GeForce GTXシリーズには、グラフィックスの負荷に応じてCPU統合のグラフィックス機能を利用するか、GeForce GTXシリーズを利用するかを自動的に切り替えるNVIDIA Optimusテクノロジが用意されている。本機もこれに対応しているのだが、さらに手動で切り替えを行うための「VGAボタン」も備えているのが特徴だ。
キーボードの右奥、ヒンジ近くにあるボタンを押すと、ランプの色が緑色とオレンジ色に切り替わる。緑色のときはNVIDIA Optimusテクノロジがオフになっており、負荷がかかってもインテル HDグラフィックス4600が使われ、電力消費量を抑えた状態で動作させられる。オレンジ色のときは負荷に応じた自動切り替えになるという仕組みだ。バッテリーの駆動時間とパフォーマンスのどちらを優先するか、ユーザー自身が決められるところが実用的でいい。