茨城県水戸市を中心に路線バスを運行する茨城交通は15日より、バス車両2台に「赤バス」の愛称で親しまれた昭和時代の車体色を復刻して運行する。現存する当時の塗装図面や塗料番号などをもとに、約25年ぶりに復活させた。
同バスはラインの角度や寸法、塗装の色味まで忠実に再現しているという。運行初日となる15日は、2台のうち1台が、ケーズデンキスタジアムで開催されるJ2・水戸ホーリーホック対ガンバ大阪戦のシャトルバスとして運転される予定。水戸駅北口とスタジアムを結ぶ。
「赤バス」が登場したのは、バスの輸送人員がピークを迎えた昭和40年代。当時は貸切バスを乗合バスに改造して運用するなどしており、バスの種別を区別するために車体塗装を分けていたという。やがて少しずつデザインが変わり、今回復刻したデザインになったのは昭和50年頃。その後、車掌が乗務していたツーマンからワンマンバスへの移行を機に、現在のデザインの車両へ入替えが進み、昭和の終わりとともに「赤バス」も姿を消したという。