WOWOWの連続ドラマ『震える牛』の完成披露試写会が12日、東京・スペースFS汐留で行なわれ、キャストの三上博史、吹石一恵、小林薫が出席した。
同作は、狂牛病や産地・賞味期限偽装といった食品問題のタブーに切り込んだ相場英雄の同名小説(小学館刊)を実写化した社会派サスペンスドラマ。警視庁捜査一課の田川信一(三上)は、未解決の強盗殺人事件の捜査を進めるうち、食品加工会社・ミートボックスに辿り着く。同じ頃、ニュースサイト記者の鶴田真純(吹石)もミートボックスの食品偽装疑惑を探っており、ある大手スーパーマーケットに疑惑の目を向ける――というストーリーで、ドラマは16日から毎週日曜22時~全5話で放送予定(第1話は無料放送)。
主演の三上は「田川は1人の現代に生きる等身大の男。みなさんの目線により近い役だと思う」とあいさつし、「スポンサーありきのドラマじゃ実現できない内容。それだけ、モノづくりとしての純粋性が表れている。こういう作品に出来るだけ陽が当たって欲しい」と熱い想いを吐露。WOWOWドラマ初出演で大手スーパーの滝沢取締役を演じた小林は、「WOWOWってお金が無いイメージだったけど、お弁当もちゃんとしてて見直しました」と笑いを誘いつつ、「僕が東電の社員だったら隠すだろうし、賄賂を貰う側だったら貰うだろう。そういう事をひしひしと感じさせてくれる役だった。僕は隠蔽する側の人間だと思います」と会社の汚れ役に徹した役どころへの心境を打ち明けた。
「鶴田はひたすら真実を追究する女性なので、心休まるシーンが全く無かった」と振り返った吹石は、三上と小林とは同作で初共演。三上について「お会いした時は本当にいるんだと。隣りに並びたくないくらい、お顔が綺麗でドキドキしました」と笑顔で語ると、三上は「してないでしょ!? 吹石さんもツルツルだよ」と照れ笑い。また、食品に関して意識していることを聞かれた三上が、「安全なものを口にすることを意識していたけど、追い付かない。最近はどんなものを食べても打ち勝つ体になろうと考えてる」と話すと小林も同意。一方、吹石が「食べたいものを楽しく食べることが大事かな」と語ると、三上は「楽しく美味しくウサギを食べる?」とニヤニヤ。ウサギを飼っているという吹石は「撮影中に三上さんが『ウサギ食べるぞ!』って言う度に絶交しては仲直りしてました。今もちょっと絶交しました」と苦笑いしていた。