日本最大級のセキュリティコンテスト「SECCON 2013」今夏開催 - 将来の日本ITセキュリティを担う人材を育成するのはもはや必定か

特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)は、日本における最大規模のCTF(Capture The Flag)大会である「SECCON 2013」の実施計画を纏め、発表を行った。

昨年度まで、学生を対象にした大会であったが、今年度からは社会人向けに経済産業省が実施していた「CTFチャレンジジャパン」と融合し、所属や年齢を問わずあらゆる人材向けに門戸が開かれた大会となる。実施期間は2013年8月関東大会より地方予選の口火が切られ、2014年3月に東京で全国大会を実施する。

情報セキュリティを脅かす存在から我々の安全を守る担い手を育てるため、官民が手を組む

「SECCON 2013」には、後援として行政機関が参画している。総務省、文部科学省、経済産業省、警察庁の4機関に加え、情報セキュリティ政策会議(内閣官房情報セキュリティセンター)と錚々たる顔ぶれ。また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)や独立行政法人情報通信研究機構(NICT)に加え、一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)や一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)と、民間もバックアップしている。協賛・協力企業についても、セキュリティベンダーやハードウェアメーカーなど、多数の企業がこの「SECCON」の大会開催意義に賛同、手を挙げている。まさに、"国を挙げて"情報セキュリティ人材の育成に本腰を入れてきた、というべきか。

主催者を代表して挨拶に立ったNPO日本ネットワークセキュリティ協会会長の田中英彦氏

後援団体を代表して、総務省情報流通行政局情報流通振興課情報セキュリティ対策室より鈴木智晴氏(写真左)、文部科学省高等教育局専門教育課より小林洋介氏(写真右)

同じく、経済産業省商務情報政策局情報処理振興課より小池明氏(写真左)、警察庁情報通信局情報技術解析課より佐藤朝哉氏(写真右)

協賛企業には、セキュリティベンダーはもちろん、コンテンツプロバイダやハードウェアメーカーまで多種多様。情報セキュリティ人材育成への気持ちの強さを感じさせてくれる

昨今のサイバー犯罪の実情において、もはや"対岸の火事"ではないことは既にご承知かとは思う。だが、日本を標的とした犯罪や被害が急速に増大するなか、情報セキュリティの担い手が不足している現状に対して有効な打開策を打てなかったのは、海外の情報セキュリティエキスパートの指摘通りだろう。"情報セキュリティ"とは何か、"サイバー犯罪"から身を守るために何を学べばよいのか。それらを、より広く一般に知ってもらう、実際に肌で感じてもらうためにも、この「SECCON」の存在意義は大きい。