『AKIRA』や『スチームボーイ』の大友克洋監督を筆頭に、日本のアニメーションを代表するトップクリエイターたちが結集し、7月20日より公開されるオムニバスアニメーション映画『SHORT PEACE』。本作の中の一編『GAMBO』は、『新世紀エヴァンゲリオン』や『おおかみこどもの雨と雪』で知られる貞本義行氏がキャラクター原案を担当しているが、このオファーは、大友監督が直接オファーしていたことが明らかになった。

『GAMBO』キャラクター原案

貞本氏といえば、約18年にわたり執筆していた漫画、貞本版『新世紀エヴァンゲリオン』が6月4日に最終回を迎えて大きな話題となったが、『GAMBO』への参加は大友監督直々のオファーによるもので、その経緯について『SHORT PEACE』の土屋康昌プロデューサーは次のように話している。

「石井克人さんに日本がテーマとだけ伝えて企画書をお願いしましたが、あまりにもぶっ飛んだものがあがって驚きました。大友さんがこれをとても面白がったので進めることにしたとき、大友さんからキャラクターデザインを頼みたい人がいるという話になり、その場で大友さんが携帯から電話しプロジェクトへの参加を依頼した相手、それが貞本さんでした」

また、安藤監督も貞本氏のキャラクターデザインについて「貞本さんには短時間でしたが予想以上の的確で魅力的なキャラを生み出してもらえました。特に女の子はかわいらしくも生々しさ持ち、『エヴァ』や『おおかみこども』とも雰囲気の違うデザインになったと思います」と話し、手応えを感じている様子。『GAMBO』は、戦国時代末期の東北地方を舞台に、巨大な赤い鬼と白い熊との激闘を描いた新機軸のバイオレンス作品。監督は『鉄コン筋クリート』の安藤裕章、原案・脚本・クリエイティブディレクターに『REDLINE』や『スマグラー おまえの未来を運べ』の石井克人、そしてキャラクター原案に『新世紀エヴァンゲリオン』や『おおかみこどもの雨と雪』の貞本氏という異色の組み合わせが実現している。

7月20日より公開される『SHORT PEACE』は、『アニマトリックス』の森本晃司監督によるオープニング作品からはじまり、『FREEDOM』の森田修平監督による『九十九』、大友監督の『火要鎮』、『ガンダム』シリーズのカトキハジメ初監督作品となる『武器よさらば』など、日本をテーマにした個性豊かな作品が並んでいる。

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