Appleは6月4日 (米国時間)、Safari 6.0.5を含む「OS X アップデート 10.8.4」の提供を開始した。6月10日-14日に米サンフランシスコで開催されるAppleの開発者カンファレンスWWDCでOS Xの次期版の情報公開が期待される中、OS X 10.8.4は成熟したMountain Lionの細部を修正し、セキュリティを向上させるアップデートになっている。
v10.8.4にアップデートすると、iMessageの会話の順序が乱れる問題、米国以外の電話番号にFaceTime通話ができない問題、Boot Camp使用後にスケジュールしたスリープが機能しない問題、デスクトップのバックグラウンドが再起動後に保持されない問題などが修正される。
また、一部のエンタープライズWi-Fiネットワークに接続する際の互換性、カレンダーでのMicrosoft Exchangeの互換性、PDF書類内テキストとのVoiceOverの互換性、ActiveDirectoryネットワークでの802.1Xの互換性が向上する。
脆弱性の修正は12件。プライベートブラウジング使用時でも攻撃者がユーザーのセッションにアクセスできる可能性があるCFNetworkの問題、細工が施された動画ファイルの再生によってアプリケーションが終了したり、任意のコードが実行される可能性があるCoreMedia Playbackの問題、細工されたMP3ファイルをQuickTimeで再生した際にバッファオーバフローを悪用される可能性がある問題などを含む。AppleはOS X LionやMac OS X Snow Leopard向けのセキュリティアップデートとして同日に「Security Update 2013-002 (Lion)」(OS X 10.7.5)と「Security Update 2013-002 Server (Lion)」(OS X 10.7.5)、「Security Update 2013-002 (Snow Leopard)」(Mac OS X 10.6.8)もリリースした。
Safari 6.0.5は、チャット機能やゲームを備えたいくつかのWebサイトで動作が安定する。また、細工が施されたWebサイトで攻撃を受ける可能性があるメモリー処理の問題、クロスサイトスクリプティング攻撃を仕掛けられる可能性があるiframeの問題など、4件のWebKitの脆弱性の修正を含む。