樫尾俊雄記念財団は30日、カシオ計算機の名誉会長である樫尾俊雄氏(故人)が残した発明を世の中に伝えることを目的とした「樫尾俊雄発明記念館」を開設し、2013年6月5日より一般公開することを発表した。
開館時間は9時30分~16時30分、休館日は土曜/日曜/祝日/年末年始/夏季休暇。開館日はwebサイトで告知する。入館は無料だが、予約が必要。2013年6月5日より、樫尾俊雄発明記念館のWebサイトで予約の申し込みを受け付ける。
樫尾俊雄氏は、6歳のときにエジソンの伝記を読んで発明家を志す。リレー素子を用いた世界初の小型純電気式計算機「14-A」を発明し、3人の兄弟とともにカシオ計算機を設立。科学技術用計算機や世界初のパーソナル電卓、電子時計や電子楽器など数多くの製品を生み出し、利便性の向上や半導体需要の創出など、エレクトロニクス産業の発展に貢献した。
樫尾俊雄発明記念館では、樫尾俊雄氏が数々の発明を生み出した自宅を改装し、製品を展示・公開する。館内には上述の「14-A」をはじめ、世界初のメモリー機能付き電卓「001」、科学技術用計算機「AL-1」、ソフトウェア型電卓「AL-1000」、世界初のパーソナル電卓「カシオミニ」、カード型超薄型電卓「SL-800」など、計算機関連の代表的な発明品を展示。「14-A」については、341個のリレー素子が開閉を繰り返しながら計算する実際の動作を見られる。今後は時計や電子楽器など、展示製品を順次拡大していく予定。