ふだん何げなく読んだ料理のレシピの中に、似ている言葉を見つけたことはありませんか?今回は似ているようでちょっと違う料理用語を2つ御紹介します。料理が得意な人には「今更」の情報かもしれませんが、お料理を勉強中の人、これから上手になる予定!という人は、是非一緒にチェックしてみましょう!

■「予熱」と「余熱」ってどう違う?

レシピにはかなりの頻度で登場する「よねつ」という言葉。実は「よねつ」にはふたつの漢字が当てはまります。それは「予熱」と「余熱」です。「予熱」はオーブンなどをあらかじめ温めておくことを意味します。お菓子作りやオーブン料理のレシピによく登場しますよね。例えば「オーブンを170℃に予熱」となっていたら、食材を入れる前にオーブンを稼働させ、170℃になるまで温めておく。これが「予熱」です。

それに対して「余熱」は、読み方が同じでも意味は全く異なり、火を通した食材に残っている熱のことを言います。お肉を焼くときなどに、火を通したら最後は余熱で中まで火を通す…といった使い方をします。一度熱くなった食材は熱が冷めるまで時間がかかるもの。それを有効に利用するのが余熱を使った調理なのです。「よねつ」という言葉と、それぞれの意味は理解していたのに、表記が違っていることに気がつかなかった…という人もいるかもしれません。漢字の意味を考えると、なるほど、という感じがしますよね。

■「煮立てる」と「煮詰める」の違いは?

「煮立てる」とはただ煮るのではなく、お鍋やフライパンに入っている水分がグラグラと泡立つ程度に加熱することを言います。一度沸騰したら、様子を見ながら火加減を調整しましょう。うっかり放っておくと、水分が飛び過ぎてしまったり底が焦げることがあるので注意が必要です。

「煮詰める」とは、加熱して水分を飛ばすことを言います。煮物の仕上げやソースなどを作るときには欠かせない行程です。水分を減らすことによって味を濃くしながら、とろみを出す効果もあります。しかし、初心者にはその加減がなかなか難しいもの。万が一、材料に火が通る前に水分が飛んでしまったら、お湯を足して中まで火を通せば大丈夫。逆に火が通ったのにまだ水分が多いようなら、材料をいったん引き揚げて煮汁の水分を飛ばし、具材を再び戻す…というやり方もあります。

いかがでしたか?何げなく使っている料理用語も、改めて確認すると「なるほど」とふに落ちるものです。どんどん知識を増やして、実践の場に生かしましょう!