米Googleは5月22日(現地時間)、同社が提供するAndroid向けWebブラウザ「Chrome」を刷新し、最新版となるバージョン27をリリースした。「Google Play」より無料でダウンロードとアップデートが可能。今回のアップデートは、おもにインターフェイスの改善となっているが、さっそく最新版を試してみたので紹介しよう。

Android版Chromeがバージョン27に刷新された

Android向けChromeは、Googleが提供するタブ型Webブラウザ。WindowsやMac、iOS向けに提供されているChromeとの同期機能を備え、同一のGoogleアカウントでログインすることで、ブックマークはもちろん、現在開いているタブやパスワードを同期することが可能。スマートフォンのChromeで閲覧していたWebページの続きを、パソコンのChromeで読むといったことが手軽にできるようになる。

今回のChromeのアップデートにおける1番のポイントは、Androidスマートフォンでの全画面表示が可能になったことだ。検索結果やブックマークなどからWebサイトを開くと、画面上部にはツールバーが表示されるが、下部にスクロールすることで自動的にツールバーが非表示になる。ツールバーに邪魔されることなく、スマートフォンの画面全体にWebページを表示することが可能だ。また、全画面表示の状態で上部にスクロールすれば、再びツールバーが表示されるので、タブの切り替えやGoogle検索などもすばやく行える。

下部にスクロールすると、ツールバーが非表示になり、Webページが全画面表示となる

上部にスクロールすれば、ツールバーが再び現れる

Chromeのツールバーには、検索ボックスを統合したアドレスバーが搭載されており、アドレスバーに直接キーワードを入力してGoogle検索を行うことが可能。最新版では、アドレスバーからGoogle検索を行った際の結果画面がシンプルになっている。従来の検索結果画面は、アドレスバーにURLが表示され、Webページ上の検索ボックスにキーワードが表示されるようになっていたが、新たな検索結果画面では、Webページ上の検索ボックスがなくなり、アドレスバーにキーワードがそのまま表示されるようになった。キーワードを何度も変えて検索したいときなどに便利だ。

アドレスバーからGoogle検索を行った場合、結果画面のアドレスバーにはURLでなくキーワードが表示される

Androidタブレット上のChromeで[前に戻る]ボタンを長押しすると、タブの閲覧履歴が一覧表示される

このほか、最新版ChromeをAndroidタブレットで使った場合、新たな機能としてブラウザの[前に戻る]ボタンを長押したときに、タブの閲覧履歴を一覧表示することが可能となっている。

今回、アップデートによりインターフェイスが改善されたChromeだが、全画面表示が可能になったほか、検索結果画面がシンプルになるなど、よりスマートフォンへの最適化が図られている。Android向けWebブラウザには様々な選択肢があるが、パソコンやスマートフォンなど、複数の端末でシームレスにWebブラウジングしたいなら、Chromeが最有力候補となるだろう。

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