Warhammer 40000: Dawn of War II - Chaos Rising(グラフ114~116)
Relic
http://www.dawnofwar2.com/us/home
最後はこちらである。これもまたMetro 2023と同じようにCPU側の負荷が高いゲームであるが、ここでは平均(グラフ114)、最大(グラフ115)、最小(グラフ116)のすべてのフレームレートでGeForce GTX 780がGeForce GTX TITANを上回っている結果になっている。
ちょっとここでもう少し考察をしてみたいと思う。ちょっと1ページ目の表1に再び戻りたいが、GeForce GTX TITANとGeForce GTX 780を比較した時、CUDA CoreとかTexture Unitに関しては搭載している(というか、有効化されている)数が異なるので、ここに関しては3DMark Vantageのところで書いた
GTX TITAN : GTX 780 = 2688×836:2304×863≒1.2:1
という式がそのまま有効になる。Texture Unitで比較しても
GTX TITAN : GTX 780 = 224×836:192×863≒1.13:1
となるから、大雑把に10~20%程度、GeForce GTX TITANが高速である。ところが、こうしたCUDA CoreやTexture Unit自体がボトルネックではなく、ROP Unitがボトルネックだとしたらどうか? こちらの場合、どちらも48で変わらないから、すると性能は動作周波数比になるわけで、
GTX TITAN : GTX 780 = 836:863≒1.03:1
と逆にGeForce GTX 780の方がやや性能が上回るケースが出てくる。今回のケースでいうと、例えば平均フレームレートで比較した場合GeForce GTX 780はGeForce GTX TITANを1~2%とほど上回るスコアになっているが、これはROP Unitがボトルネックになっていると考えると納得しやすい数字である。ただこれ「だけ」で今回の結果がすべて解決できるかというとそういうわけでもない。
例えば3DMarkのIce Stormの結果を見ると、Graphics Test 2は1333.9fps vs 1311.5fpsで性能差は1.7%ほどなので今回の説明でも辻褄があうが、Graphics Test 1は1447.7fps vs 1352.8fpsで性能差は7.0%ほどになり、これは他に要因があると考えたほうが良いからだ。
そんなわけでROPだけが性能差の理由ではないだろうし、実際のアプリケーションでROPがまずボトルネックになるというケースがどの程度あるかは当然アプリケーション次第ではあるが、1つの可能性として挙げる事はできると思う。