阪急電鉄はこのほど、阪急京都線西院~河原町間の地下空間において大規模なLED化を行い、大幅にCO2の排出量削減に成功したと発表した。
同社は環境省が実施する「低炭素地域づくり集中支援モデル事業」に応募。関西での事業採択は同社のみで、大規模な駅周辺の低炭素化に役立ち、かつ他の地域のモデルになりうる事業として、2011年度より京都線西院~河原町間の地下空間で常時点灯している照明や電照看板のLED化などに取り組んでいた。
今年4月、地下空間にある計4,261カ所の照明・電照看板のLED化に加え、混雑度や床面の明るさなどに応じて照明の明るさを自動で調節する調光制御を駅構内に初めて導入。その結果、対象区間の電力使用量およびCO2排出量が年間で約22%(対1990年比、今回LED化を実施した照明類のみで比較すると約54%)の削減率を達成できる見込みだという。
実施場所は、京都トンネル(西院駅~河原町駅間約3.7km)、地下通路(烏丸駅~河原町駅間約0.8km)および烏丸駅・河原町駅の構内。
「低炭素地域づくり集中支援モデル事業」事業では、温室効果ガスを25%削減するのに効果的・先進的な対策の中で、技術的には確立されているものの十分な効果検証がなされていない先進的対策について、事業性・採算性・波及性などの検証を行い、全国に展開させていくことを目的として環境省が推進する事業となっている。