KDDIは21日、au版iPhone 5を使用した場合に、下り最大75Mbpsでの利用可能エリアが、3月末時点で実人口カバー率のわずか14%の範囲にあったことを明らかにした。同社が21日に消費者庁より、「au 4G LTE」の広告の一部について、景品表示法に基づいた措置命令を受け、数値を公表した。

iPhone 5では3月末時点でわずか14%に

同社の発表によると、au 総合カタログやホームページ上において、「サービス開始時より全国主要都市をカバー」「4G LTE(iPhone 5を含む)対応機種なら」「受信最大75Mbpsの超高速ネットワークを実人口カバー率96%に急速拡大。(2013年3月末予定)」などと表示。しかし、ことし3月末日時点において、iPhone 5使用時の受信最大75Mbpsの速度での利用可能エリアは、実人口カバー率のわずか14%の範囲であった。

問題となったのは、「au 総合カタログ 2012 11」「au 総合カタログ 2012 12-2013 1」および2012年9月14日から11月30日まで記載していた同社のホームページ上の表記。さらに、同表示をした時点で、iPhone 5が対応する2.1GHz帯において、サービスの利用可能エリアを実人口カバー率96%に拡大する計画がないことも明らかにした。

今回の措置命令を受け、同社では広告のなかでの表記を3月中旬までに修正、ユーザーへの周知のために新聞への謹告文の掲載、同社ホームページやau販売店におけるお詫び文を掲示した。また、再発防止策として、広告チェック体制の強化や内部監査などを実施するとしている。