ディーアンドエムホールディングスは5月17日、デノンブランドより、7,2ch AVサラウンドレシーバー「AVR-X4000」を発表した。発売は6月中旬で、希望小売価格は157,500円。
デノンでは、型番に1000番台、2000番台、3000番台、4000番台のナンバーが付けられたAVレシーバーをラインナップしている。2012年モデルでは、それぞれ、「AVR-1713」「AVR-2113」「AVR-3313」「AVR-4520」の4製品だ。
ところが、4月に発表した「AVR-X1000」「AVR-X2000」では、数字の前に"X"が付き、モデルナンバーがリセットされている。今回のAVR-X4000もその流れに沿ったモデルだが、AVR-4520ではなく、AVT-3313の後継モデル。AVR-3313からの主な変更点は、デジタル回路の見直しと、セットアップ性の向上だ。
デジタル回路では、192kHz/24bitに対応した新型のDACを採用。それに合わせて周辺回路や電源部も強化されている
信号処理回路には、HDコンテンツにも対応する最新バージョンの「D.D.S.C.-HD」を採用。D.D.S.C.-Hは、全チャンネルが同一レスポンス/同一クォリティとなるようにディスクリーと回路で構成されている信号処理回路だ。同社のBDプレーヤーとの間でジッターフリー伝送を実現する「Denon Link HD」も採用する。また、量子化サンプリングビット数を16bitから24bitに拡張するAL24 Processing Plusを、全チャンネルに搭載している。
サラウンド技術では、Audyssey DSX、Dolby Pro Logic IIZに加えて、DTS-Neo:9.1も搭載。フロントハイ/フロントワイド専用のスピーカー端子を装備しており、5.1chでは不可能だった音場環境を作り出すことができる。
音場設定プログラムには、Audyssey MultEQ XT32を採用。AVR-4520でも採用されていたもので、通常のAudyssey MultEQ XTに比べて、オーディオフィルターの分解能力が高く、より厳密な設定が可能となっている。
定格出力は、各chとも125W(8Ω、20Hz~20kHz、THD 0.05%)。周波数特性は、10Hz~100kHz(+1、-3dB、ダイレクトモード時)となっている。S/N比は102dBだ。
入力インタフェースは、HDMI×7系統、コンポーネント×2系統、コンポジット×4系統、アナログ音声×6系統、光デジタル音声×2系統、同軸デジタル音声×2系統、Phono(MM)×1系統、Ethernet×1基、USB×1基を装備。出力インタフェースは、HDMI×3系統、コンポーネント×1系統、コンポジット×3系統、アナログ音声×3系統、11.2chプリアウト(同時出力9.2ch)×1系統、ヘッドホン×1系統となっている。スピーカー端子は、AVR-X1000・AVR-X2000と同様に横一列配置となり、接続性を向上している。
HDMI出力はARCやCECにも対応しているほか、4K映像にもフル対応。パススルーだけでなく、アップスケールも可能だ。4K映像に、GUI画面をオーバーレイ表示させることもできる。HDMI 1/2は同時出力が可能で、HDMI 3はゾーン出力として使用することもできる。
本体サイズはW434×D379×H167mmで、重量は12.3kg。消費電力は670Wとなっている。