今年大学を卒業して社会人になったフレッシャーズにとって、初めて給料をもらう喜びは大きなものだろう。親御さんに贈り物をしたり、かねてからほしかったものを記念に買ったりする人もいるだろうが、その給料が振り込まれるのは勤務する会社が指定する銀行の口座も多いだろう。本記事では、そのような口座とは別に、「自分で選ぶ銀行口座」を持つことのメリットを、ネット銀行を中心に紹介していきたい。第1回のセブン銀行第2回のじぶん銀行第3回のソニー銀行に続き、今回は住信SBIネット銀行を紹介する。

住信SBIネット銀行

もともと持っている口座が、生活資金を置いておくような口座、例えば、給与が振り込まれてそこから家賃を払うような「生活口座」だとすれば、もう一つの銀行口座は、毎月貯蓄し、お金を育てるような口座、すなわち「貯蓄口座」にするということがまず考えられる。そういった意味で住信SBIネット銀行の口座はSBI証券との連携が大きく、社会人になったら計画的に貯蓄し、あわせて資産運用を検討したい、という方にはイチオシの口座だ。

主なところで言うと、まず「SBIハイブリッド預金」という、ネット証券でNO.1の顧客数を誇るSBI証券の口座との資金移動が自動的に行われる円預金があり、住信SBIネット銀行にお金を預けることで、SBI証券口座での運用も検討できる、ということが挙げられる。この預金により、SBI証券の取扱商品である株式や投資信託、債券を含めた商品と、住信SBIネット銀行の外貨預金や仕組預金、定期預金といった銀行商品とをあわせて運用先を検討できるのだ。例えば毎月貯めたお金の運用を検討する際、手堅く円定期がいいかなとか、最近の相場状況もあり株式投資を検討してみようかなとか、幅広い選択肢の中から選んで使えるというのが、住信SBIネット銀行の口座を持つ大きなメリットだ。

また、SBIハイブリッド預金は、SBI証券との連携だけでなく、金利が高いのが特徴。年0.1%の金利が付くので、資金を置いておくだけでもお得感がある。さらにそのお金は、証券のすべての取引に使うことができるというわけだ。

SBIハイブリッド預金の口座を開くには、住信SBIネット銀行とSBI証券の口座開設が必要だが、銀行口座を開設するときに証券口座の申込も同時にできるほか、同時開設時には住信SBIネット銀行に登録した情報をそのまま証券の口座開設にも使うことができるため、利便性は高い。

住信SBIネット銀行によると、銀行口座と一緒にSBI証券の口座を開設する人の割合は、6割~7割に達するとのことで、あわせて開設するのが賢い選択といえそうだ。

住信SBIネット銀行の村瀬亮太氏

住信SBIネット銀行は手数料でもお得な口座だ。新社会人にとっては、銀行で105円のATM手数料をとられたり、振込で300円とか400円をとられたりしたらサブ口座を持つ意味がなくなってしまうが、住信SBIネット銀行のATM手数料は基本的に無料(※)、他行宛の振込手数料も月間3回まで無料であり、手数料面でも非常にメリットがある。しかも資産額に応じた階段テーブルは設けていないため、資産がない新社会人にとっても、非常にやさしいシステムとなっている。

※ セブン銀行、ビューアルッテであれば24時間預け入れも引き出しも無料、ローソン、郵貯、E-netも月5回まで無料。預け入れは回数制限なく無料

毎月計画的に貯金をしたい新社会人には、他行にあるお金を住信SBIネット銀行に毎月一定額持ってくるサービス「定額自動入金サービス」もオススメだ。しかも手数料は無料なので、例えば毎月の給料のうち3万円を他行の口座から住信SBIネット銀行に移し、その資金を住信SBIネット銀行およびSBI証券で運用したい、そういった際にこのサービスは活用できる。

同サービスは今年3月上旬に開始されたばかりだが、同行では、「やはり貯金をする方法は何かというと積立が一番、ということで使いやすいと思います」(住信SBIネット銀行の村瀬亮太氏)としている。同行によると、当初予定の十数倍というペースで利用者が増えているとのことで、利用者の反応は上々のようだ。

投資に使いやすい、余計なお金をとられにくい手数料体系、最近始まった定額自動入金サービス、これらがすべて、積立感覚で資産運用にもつなげられるということが、住信SBIネット銀行の口座を持つメリットといえそうだ。

住信SBIネット銀行の口座開設の説明ページは、詳しくはこちらのWEBサイトを参照してほしい。