山口県の錦川鉄道は、錦川清流線錦町駅「とことこトレイン切符売り場」にて、タブレット閉そく機2台を展示している。入場券なしで自由に立ち入りでき、タブレットの取出し口を動かすなど、自由に触れることも可能。
このタブレット閉そく機は、1960(昭和35)年11月の岩日線開業時から、北河内~河山間で使用していたもの。1991(平成3)年3月に北河内~錦町間の信号保安設備がタブレット閉そく式から特殊自動閉そく式になったことで役目を終え、これまで倉庫に保管されていた。
タブレット閉そく機は、列車同士の衝突や追突事故の防止を目的に、一定の区間(閉そく区間)に同時に2列車以上を走行させないために用いられた運転保安方式「タブレット閉そく式」で活躍した機械。同方式では、運転士が出発駅の駅長から、「タブレット」と呼ばれる円盤状の金属を受け取らない限り、列車は出発できない。その管理に用いられたのがタブレット閉そく機で、閉そく区間の両端の駅に1台ずつ設置されていた。