JR東日本は、今秋より東北エリアに導入する観光列車「Tohoku Emotion」のインテリアデザインとメニュー監修を担当するシェフの陣容を発表した。デザイン・食・アート・景色などをテーマにした、「乗ること自体が目的となる新しい列車」になるという。
同列車の投入により、東北エリアへの旅行活性化を通じて復興支援と地域活性化をめざす。まず八戸線で、土休日やゴールデンウィーク、夏休み、年末年始を中心に年間150日程度運行する予定。インテリアデザインは、建築家・デザイナーの鄭秀和氏が担当。岩手県の「琥珀」「南部鉄」、青森県の「こぎん刺し」など、東北各地のさまざまな伝統や技術・素材をモチーフとして取り入れる。1号車は7室のコンパーメント個室車両、2号車はライブキッチン、3号車はオープンダイニングスペースとなる。
メインコンテンツとなる「食」を監修するのは、原田慎次氏(東京・銀座「アロマフレスカ」オーナーシェフ)と伊藤勝康氏(岩手県奥州市「ロレオール」オーナーシェフ)の2名。当初の半年を原田シェフ、次の半年を伊藤シェフが監修し、季節に合わせてメニュー変更も行う予定。シェフの感性と地域の食材の融合が生み出す「新しい東北の『食』」を提供する。
その他、車内で旅行気分を盛り上げるBGMなどのミュージックディレクションを半沢武志氏が、メディアアートを高橋匡太氏がそれぞれ担当することも決定。「アート」でも列車の旅を楽しめる。なお、「Tohoku Emotion」専用ウェブサイトも開設。秋以降の運転開始に向けて、随時新たな情報を掲載していくとしている。