パイオニアは5月8日、カロッツェリア カースピーカー「Vシリーズ」「Cシリーズ」とチューンナップツイーター「TS-T720」、パワードサブウーファー「TS-WH1000A」「TS-WX710A」を発表した。発売は5月下旬。

Vシリーズは17cmの2Wayスピーカー1モデル「TS-V172A」で、希望小売価格は63,000円(4個/1組)。Cシリーズは、17cmの2Wayスピーカー「TS-C1720A」、16cmの2Wayスピーカー「TS-C1620A」、10cmの2Wayスピーカー「TS-C1020A」の3タイプがラインナップされ、希望小売価格はそれぞれ、TS-C1720Aが29,400円、TS-C1620AとTS-C1020Aが28,350円(4個/1組)。チューンナップツイーターのTS-T720は、希望小売価格12,600円(2個/1組)。パワードサブウーファーは、TS-WH1000Aが希望小売価格52,500円で、TS-WX710Aが希望小売価格37,800円。

カースピーカーの新ラインナップ。手前左側が、Cシリーズの「TS-C1720A」、手前右側がVシリーズの「TS-V172A」、奥左側がパワードサブウーファーの「TS-WH1000A」で奥右側が「TS-WX710A」

Vシリーズは、同社製カースピーカーのフラッグシップ「RS」シリーズの設計思想を継承し、過渡応答特性の向上、ワイドレンジ化、不要共振・固有振動の排除が追求された製品。振動板はカーボンファイバーと紙との2層構造で、磁気回路には高純度OFCの真四角線を使用したφ35mmボイスコイルとネオジウムマグネットが採用されている。フレームはアルミダイキャスト製で、振動解析に基づき、共振を分割する6本V字リブ構造が採用されている。

ネットワークには、音響用大型フィルムコンデンサを採用するほか、バイアンプ駆動用の接続端子も装備している。

Cシリーズは、周波数特性と定位が改善されてひずみを抑えられた"Open & Smooth"コンセプトに基づいた製品。従来はウーファーで再生していた中域を、ツイーター側で再生することで、楽曲の中心となるサウンドを、より忠実に再生する。

振動板は2層構造のアラミドファイバーコーン。ボイスコイルにはVシリーズと同様に高純度OFCの真四角線を使用している。フレームも、アルミダイキャスト製の6本V字リブ構造だ。

TS-T720は、振動板にピュアアルミニウムを採用したφ2.9mmのバランスドドームツイーターだ。ツイーターとしては大きい2.9mmという口径によって、広い帯域での再生を可能としている。

TS-WH1000Aは、パイオニアが開発した「HVT構造」のユニットを採用した製品。一般のスピーカーでは、ボイスコイルやマグネットなどの磁気回路は、振動板の背面に配置されるため、磁気回路を強化すると、その分スピーカーユニットの奥行きも増えてしまう。HVT構造は、リンク機構によって、磁気回路をスピーカーの横に配置した構造。スピーカーを薄型化できるだけでなく、振動板を前後に配置できるため、指向特性も向上させることができる。

HVT構造の採用により、シート下への設置も可能なコンパクトサイズを実現した、パワードサブウーファーの「TS-WH1000A」

振動板のサイズは21cm×8cmで、搭載しているアンプの出力は200W。サイズはW380×D270×H45mmで、A4ファイルサイズのノートPCを一回り大きくしたようなスタイルだ。ラゲッジスペースなどを占有せずに、普通にシート下に設置することが可能だ。なお、HVT構造のパワードサブウーファーへの採用は今回が初。

同時に発表されているTS-WX710Aは通常のφ16cmコーン型ユニットを2本搭載したパワードサブウーファー。アンプの出力は200Wで、サイズはW850×H90mm×D320mm。