日本海事センターはこのほど、2012年の日本・中国間コンテナ荷動きの動向についてまとめた結果を発表した。同センターでは、日本・中国間コンテナ荷動き(日中航路)のトンベース荷動き量を算出し、2011年5月から毎月発表している。
それによると、2012年の日本積中国揚コンテナ貨物(日中往航)の荷動き量は1,252万トンで、前年の1,273万トンから1.7%減となり、2年連続で減少。金額ベースでは6兆5,744億円で、前年の7兆4,264億円から11.5%減少した。
月別に見ると、1月と2月は前年同月比で10%を超える減少となったものの、3月から6月までは前年を上回ったため、上半期は前年同期比0.5%減にとどまった。しかし、7月以降は10月を除いて前年を下回ったことから、下半期は前年同期比2.9%減となった。
品目別(HSコード2ケタ、以下同)の上位10品目は、「パルプ・古紙」(シェア32.7%)、「プラスチックおよびその製品」(同20.5%)、「機械類・部品」(同7.1%)、「有機化学品」(同5.1%)、「鉄鋼」(同4.3%)、「銅およびその製品」(同4.1%)、「車両・車両部品」(同4.0%)、「ゴムおよびその製品」(同2.0%)、「電気機器・テレビなど」(同1.8%)、「紙・板紙、紙製品類」(同1.5%)。上位10品目のうち、「パルプ・古紙」「銅およびその製品」以外の8品目で荷動きが減少した。
なお、第1位の「パルプ・古紙」については、総輸出量528万トンのうち79.2%が中国向けで、このうち97.7%がコンテナで運ばれているという。
2012年の中国積日本揚コンテナ貨物(日中復航)の荷動き量は、前年比1.0%減の2,279万トンとなり、3年ぶりに減少。金額ベースでは11兆769億円で、前年の11兆800億円とほぼ同額だった。
月別に見ると、上半期は前年同月比プラスになる月とマイナスになる月が交互に訪れたが、全体では前年同期比2.1%増となり、概ね堅調だった。一方、下半期は8月以降、前年同月比を下回る月が続き、全体では前年同期比4.0%減となった。
品目別の上位10品目は、「機械類・部品」(シェア14.6%)、「プラスチックおよびその製品」(同5.5%)、「鉄鋼製品」(同5.2%)、「石、プラスター、セメントなどを材料とした製品」(同5.0%)、「食用の野菜、根および塊茎」(同4.6%)、「無機化学品、レアアースなど」(同4.3%)、「家具、家財道具類」(同4.2%)、「木材、木材製品、木炭」(同3.91%)、「紙・板紙、紙製品類」(同3.90%)、「電気機器・テレビなど」(同3.87%)。上位10品目のうち、「無機化学品、レアアースなど」「電気機器・テレビなど」「木材、木材製品、木炭」以外の7品目で荷動きが増加した。