ビー・エム・ダブリューはこのほど、今年導入予定の電気自動車「i3」の生産プロセスについて発表した。工場の電力に風力や水力を使い、独自のリサイクルコンセプトなどの環境技術も採用。電気だけで走行する究極のエコカー「i3」は、その生産プロセスも世界最高水準のエコ仕様となる。

「BMW i3」生産ラインの様子

大量生産による電気自動車「i3」は今年、満を持して市場に投入される。同モデルはサステイナブル(持続可能)な新しいモビリティであり、初めてのプレミアム・エレクトリック・ビークルとなる。

今回、あらゆる面で環境に配慮された生産プロセスが発表された。「i3」のボディ素材であるCFRPを生産する工場のひとつ、アメリカのモーゼスレイクでは、必要な電力が100%水力発電によって確保される。最終組立てを行うドイツのライプツィヒ工場は敷地に4つの風力発電装置があり、「BMW i」モデルの製造に必要な量以上の電力を供給する。

「BMW i」の開発過程では、CFRP製のコンポーネント、ボディ部品、分類された製造廃棄物のための世界で唯一のリサイクルコンセプトを、量産に適した形にまで発展させた。貴重な資源を節約するため、価値の高い材料をさまざまな方法で再利用し、再び生産プロセスに送るか、または別の用途に利用する。

「i3」は修理時の環境負荷にまで配慮されており、CFRPボディでありながら、短時間でできる修理方法が新たに開発された。これにより、事故時の修理費用全体が「BMW 1」シリーズと同等のレベルになっているという。