GIGABYTEは2日、同社製マザーボードの次世代製品を報道関係者向けに公開した。詳細が明かされていない部分もあるが、基板にプリントされた型番の表記から類推すると、今後正式発表されるであろう次期主力Intelチップセットを搭載した製品とみられる。
正式発表前の製品では、2013年3月にドイツのハノーバーで開催した「CeBIT 2013」に合わせて、エントリーモデルの「GA-Z87X-D3H」と、主力モデルとなる「GA-Z87X-UD5H」の2製品を公開していた。
今回は、新たにゲーミングマザーボード「G1.Sniper5」「G1.Sniper M5」、ミドルレンジモデルの「GA-Z87X-UD4H」、オーバークロック向けの「GA-Z87X-OC」の4モデルを一部報道関係者向けに公開した。
サウンド機能を大幅強化した「G1.Sniper 5」「G1.Sniper M5」
注目したいのは、ゲーミングモデルの「G1.Sniper 5」「G1.Sniper M5」。
G1.Sniperといえば、GIGABYTE製マザーボードの中でも、特にハイエンドなモデルで、4-way CrossFireXや4-way SLIのサポートに加えて、ハイスペックなオーディオプロセッサやネットワークコントーラ「Killer E2200」などを搭載している。
GIGABYTEによると、「G1.Sniper5」「G1.Sniper M5」では、従来モデルの特徴を受け継ぎながら品質と性能の向上を図ったという。
メイン用のBIOSとバックアップ用のBIOSの切り替えスイッチ。Dual BIOS自体を無効化するスイッチも搭載する |
SATA 3ポートは6基、GIGABYTEが独自に追加チップで実装するSATAポート「GSATA」を4基搭載する。GSATA部分はMarvellのSATA 3チップを採用している |
特にオーディオ面では、Creativeのサウンドプロセッサ「Sound Core3D」やヘッドホンアンプ、ニチコン製ハイエンドオーディオコンデンサを引き続き搭載するが、新たにオペアンプをユーザー自身が取り替え可能な構造を採用する。
公開された基板にはテキサスインスツルメンツ(バーブラウン)の「OPA2134」があらかじめセットしてあった。このオペアンプは、低域から高域にわたってメリハリのある音質が特徴とされているが、ユーザーの好みに合わせてオペアンプを交換することができる。
実際に出力された音声も確認したが、オンボードでの音声出力では音がこもりがちに聞こえたのに対して、オペアンプで増幅された音ははっきりとクリアに聞こえた。
このほか、サウンドプロセッサ自身もノイズをカットするカバーで覆われているほか、バックパネルのオーディオポートは金メッキ仕様と細部までこだわりを見せた製品となっている。
GA-Z87X-UD4H
「GA-Z87X-UD4H」は先に公開された「GA-Z87X-D3H」と「GA-Z87X-UD5H」の中間に位置するミドルレンジの製品。スペック的にも両者の間を取ったような形になっている。
基板上にはPCI Express x16スロット3基、PCI Express x8スロット1基、PCI Express x1スロット3基を備える。また、SATA 3を6基、GSATA 3を2基用意。「GA-Z87X-D3H」と同様に6基のSATA 3ポートの周辺にはオンボードのチップが見当たらないため、チップセットがネイティブにサポートしていると思われる。
バックパネルのインタフェースは、USB 3.0×6、eSATA×2、DVI×1、HDMI×2、D-sub×1、GbE×1などを搭載する。
GA-Z87X-OC
「GA-Z87X-OC」はオーバークロック用途に向けた製品と思われる。同社のフラグシップモデル「GA-Z77X-UP7」に似た黒とオレンジをベースとしたカラーリングに、「OC-Touch」などの機能を搭載しオーバークロックでの使い勝手を向上させる。