また、タブレットでイラストや漫画を描くとなると、スタイラスで何度も画面をなぞるため、耐久性が気になる人もいるだろう。その点、Latitude 10は液晶表面に傷や衝撃にめっぽう強い「Corning Gorilla Glass」を採用しているので安心。スマートフォンなどでもおなじみの優れた強化ガラスだ。
しばらく描いていると「描画が追いつかないのが、ちょっと気になりますね」(FBCさん)という。FBCさんは「絵を描くのは速いほう」というが、筆者が試してもほんの少し遅れて描画される感覚はあった。
そこで、ラフ描きのときはスピードを重視するので、普段の仕事でも筆圧検知をオフにすることがあるというFBCさん。CLIP STUDIO PAINT EXの環境設定で「TabletPC」から筆圧検知をオフする「WinTab」にモードを変更。すると、かなりスピードで描いても描画が追いつくようになった。「これなら覚え書きといった感じで使うなら全然問題ないですね」(FBCさん)という。
実際に外で使えるか、という点については、「気分転換にもなるのでネームはカフェなどで紙に手描きすることが多いですが、Latitude 10なら描いたネームをデータとして持ち運べるのが便利ですね。自宅に戻って、ネームのデータをいつもの液晶ペンタブレットで仕上げることも簡単にできますし」(FBCさん)とのこと。
もう一つ、タブレットPC特有の問題として、「キーボードのショートカットが使えないので、作業効率というところでは戸惑う人も多いと思います。ショートカットキーですぐにやり直せるというのはデジタルの強みですから」(FBCさん)という点を挙げた。
実際、筆者が用意したBluetooth接続のキーボードを使ってから、描くスピードが驚くほどアップした。外出先で使うことを考えると、Bluetooth接続のテンキーを用意して、普段使うショートカットを各キーに割り当てるのもいいかもしれない。省スペース性が高いという点で、ゲーム向けの小型な左手キーボードを使っている漫画家も多いそうだ。
動画 |
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キーボードを併用して一気に加速 |
最後に連載中である「スイーツどんぶり」のキャラクターを描いていただいた。制作時間は30分ほど。仕上がり具合が気になる人は、下の完成イラストをクリックして拡大し、チェックしてみよう。"塗り"の動画は次ページに。
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