大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也らが27日、東京・丸の内ピカデリーにて行われた映画『藁の楯 わらのたて』の公開記念舞台あいさつに出席した。
同作は、『ビー・バップ・ハイスクール』などで知られる漫画家・きうちかずひろが、木内一裕名義で発表した同名小説が原作。幼女を惨殺し福岡に潜伏中だった犯人・清丸国秀に10億円の懸賞金がかけられたことにより、全国民を巻き込んだ追走劇がはじまる。大沢たかお演じる警視庁警備部SP・銘苅一基とそのパートナーの白岩篤子(松嶋菜々子)は、金に目がくらんだ人々を退け、任務を全うしようと奮闘する。
この日は、大沢、松嶋、藤原のほか、伊武雅刀、永山絢斗、三池崇史も上映後の舞台あいさつに出席。大沢は「35度くらいの暑さの中でこの作品を撮っていたので、撮影中は一貫していい意味での緊張感がありました」と振り返り、「みんなで力を合わせていいチームワークの中で撮影できていたんじゃないかと思います」と共演陣をたたえた。一方、拳銃の構え方などSPの振る舞い方に注力したという松嶋は、「すぐに身につくものではないので長時間かけてトレーニングしました」と役作りのエピソードを披露した。
また、"人間のクズ"こと清丸国秀を演じた藤原竜也は、「(公開)2日目から多くの方々に集まっていただき、ありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、「みなさんここで僕に手を出したら…」と役柄を匂わせ観客の笑いを誘う。その凶悪犯を演じた藤原に対し、本作でメガホンを取った三池崇史監督は、「あれ演技じゃないんですよ。わりと素なんです」と暴露し、観客は爆笑。「ちょっとお酒が入るとだいたいあんな感じ。みなさんどうか、夜の街で出会っても気軽にかけないように」と言いながら、「そんなことないんだけども(笑)」とブラックジョークを飛ばしていた。
舞台あいさつ後には、カンヌ出品を祝っての鏡開きが行われたが、樽を支える台座には「カンヌ無量!!」の気になるフレーズ。これは、伊武が22日に都内で行われたイベントに出席した際に、「感無量」とかけて言い放った渾身のダジャレで、さすがの伊武もあらためてクローズアップされると少々照れくさそう。そして登壇者全員で鏡開きをし、大沢が樽の中に手を入れるとそこに入っていたのは酒ではなく"藁"。場内からは「ダジャレだ」などの声が上がる中、伊武はたまらず「"わら"わしてくれるわ!」と再びのダジャレを披露。場内からは笑いと共に拍手が起こっていた。