国土交通省は25日、富山市および富山地方鉄道より申請された軌道運送高度化実施計画の認定事案について、申請通り認定すると発表した。申請区間は、JR富山駅の高架下に新設予定の富山駅中央電停(仮)から、富山地鉄接続点(富山駅前中央交差点付近)までの0.16km。
JR富山駅周辺では、現在建設中の北陸新幹線事業に合わせ、「富山駅付近連続立体交差事業」も進行している。JR在来線や富山地鉄本線が高架化されるとともに、駅の高架下で富山地鉄富山軌道線(駅南側)と富山ライトレール(駅北側)を結ぶ接続線も整備されるという。
今回の申請区間は、この接続線のうち駅南側の区間にあたり、開業予定は2014年度末。開業後は、富山軌道線1~3系統のすべての列車が富山駅中央電停(仮)まで運行される計画となっている。富山地鉄は2014~2019年度にかけて、LRV(ライトレール車両)を4両導入するとのこと。
事業費は富山市(軌道施設)が8億6,200万円、富山地方鉄道(LRV)が10億5,000万円。新線区間では「上下分離方式」が導入され、軌道施設の整備に必要な建設費や軌道施設の設備更新費は富山市が、運転・運輸費やLRVの導入・保有にかかる費用などは富山地鉄が負担する。