俳優の田島優成が出演中の舞台『効率学のススメ』の21日公演中止を招いた問題で、23日、新国立劇場で会見を開き、初めて自身の口から涙ながらに謝罪した。
田島は、定刻通りに会見に現れると、憔悴した様子で「私個人の不注意が原因でございます。関わっているすべての方に対して、深く反省します。申し訳ございませんでした」と深々と頭を下げた。
舞台中止を招いた経緯について、「13時公演を19時公演だと勘違いしていました」と話した田島。前日は午前0時に就寝したが、「朝方、一度起きたんですけど、まだ時間があると思って、もう一度寝てしまいました。14時くらいに起きました」と涙こそ流さなかったものの、目いっぱいに涙を溜めて説明した。続けて「携帯の充電が切れていて、起きたら事務所や劇場の方からたくさん留守電が入っていて、その時点で初めて気づきました。すぐにマネージャーに連絡をとって、劇場に行きました」。劇場に着いたのは14時20分~30分だったという。
事務所スタッフ、劇場関係者が安否を心配して、関係者が自宅に駆けつけるという事態に発展したことも判明。「気づきませんでした。帰った後と言いますか、事務所の方から聞いて初めて知りました」と熟睡状態だったようだ。あまりの熟睡ぶりに、記者からは「飲酒していたのでは? 誰かと一緒にいたのでは?」と質問が相次いだが、「舞台中はあまり飲んだりしないので、してません。1人でした」とこれはきっぱり否定。「何で勘違いしたのか、自分でもわからないんです。ただ、いつもより早く寝て、いつもより寝れるという思いが気のゆるみに繋がったんだと思います」と話し、「あれがよくなかったとか(何か原因があったわけ)ではなくて、ただやっちゃったということで…」と明確な理由はなかったことを重ねて説明した。
さらに、今後の対策については、「事務所との連携をとってます。起きる時間にマネージャーに連絡がなければ連絡をしてもらうように取り決めをしました」と話し、再発を防ぐことに心を砕いている様子。「自分で信じられないというか、本当だろうか、消えたいという気持ちでした。嘘や夢であってくれ。どう謝って、どう責任を取ればいいのか、申し訳ありませんでしたという気持ちよりも中止にしてしまったことに頭が真っ白で、とにかく頭を下げることしかできませんでした」と会場に駆けつけた時の心境を語り、「残り6回の公演で、自分がこの作品を壊さないようにすることしか考えてないです。皆さん、本番大丈夫だろうかということを心配なさると思うので、僕が崩れたら他に迷惑をかけるので、今まで演じた通りにやっていきたいです」と決意を新たにした。舞台『効率学のススメ』は、28日まで新国立劇場にて上演中。