ファストフードの定番サイドメニューといえばフライドポテト。どれも同じようでいて、実は特徴がある奥深い世界なのだ。ポテトメニューが豊富なウェンディーズにフライドポテトへのこだわりを聞いてみた。

2011年12月に復活したウェンディーズは、撤退時よりもちょっと高級というイメージ。スタンダードなハンバーガーもあるが、プレミアムタイプのメニューも人気だ。そんなウェンディーズのポテトは、ちょっと細目の「ナチュラルカット・フレンチフライ」と、素材そのままの味を楽しめる皮付きの「ベイクドポテト」の2本立て。

「ナチュラルカット・フレンチフライ」パーム油で独特の色合いに

ウェンディーズ再上陸で、ナチュラルカット・フレンチフライも同時上陸。外側はカリッと、中身はしっとりのポテトメニューも復活した。原料のポテトはアメリカ産で、品種はラセット・バーバンク。アメリカのフライドポテトでは定番の品種だ。他のチェーン店より細いため、長く見える。

ウェンディーズ「ナチュラルカット・フレンチフライ」

ナチュラルカットと名付けられた理由は、両端にポテトの皮を残しているからかもしれない。この皮があるせいか、ポテトの風味や香ばしさも強調されているような気がする。調理に使う油はパームオイル。ヤシの果肉から抽出された植物油だ。カロチンを含み、少し赤みのある油のため、ポテトの揚げ色も独特の色合いとなっている。

スタンダードメニューの「ナチュラルカット・フレンチフライ(Rサイズ180円)」の味付けは塩のみ。パッケージには「Sea Salt」とあり、こだわりを感じさせる。また、ハインツのケチャップとマスタードをもらえるので、好みの味に仕上げられる。これもポテト好きには嬉しい。

ウェンディーズのポテトメニューの特長はバリエーションが多いこと。「フレンチフライ・チリ & チーズ(320円)」「フレンチフライ・アボカドナチョス(360円)」「フレンチフライ・ベーコン & チーズ(320円)」がある。米国ウェンディーズにはないメニューで、サイドメニューというよりメインディッシュに近いボリュームとなる。ウェンディーズといえばチリ、でも、チリとポテトのふたつは多すぎ、という人には「チリ & チーズ」がちょうどいい。

左から「チリ & チーズ」「アボカドナチョス」「ベーコン & チーズ」

「ベイクドポテト」は国産じゃがいも「北海こがね」の味を存分に楽しめる

「ベイクドポテト」は再上陸から約半年後の2012年7月に登場した。ポテトは国産の「北海こがね」を使っている。北海こがねは舌触りがなめらかで、煮崩れしにくいという特長があり、熱加工時の変色も少ない。味にクセがないため、どんな味付けにも相性がいいという。ウェンディーズではLLサイズを使用しており、アルミホイルに包んで1時間ほどオーブンで焼いているとのこと。

ウェンディーズ「ベイクドポテト・プレーンバター」

米国メニューのベイクドポテトは「ベーコンチーズ」と「ブロッコリチーズ」の2種類だが、日本では「ナチュラルカット・フレンチフライ」と同じく「ベイクドポテト・チリ & チーズ(360円)」「ベイクドポテト・アボカドナチョス(400円)」「ベイクドポテト・ベーコン & チーズ(360円)」の3種類。スタンダードメニューとして「ベイクドポテト・プレーンバター(320円)」がある。ジャガイモ好きには嬉しい展開といえそうだ。ウェンディーズはもっともポテトメニューが充実したファストフードショップといえるだろう。

左から「チリ & チーズ」「アボカドナチョス」「ベーコン & チーズ」