丸紅は18日、ロシア国営石油会社のロスネフチと、極東LNG(液化天然ガス)事業および石油ガス鉱区の共同探鉱・開発に関する契約を締結したと発表した。
ロスネフチは、本社をモスクワに置くロシア最大の国営石油会社(社長イーゴリ・セーチン氏)。主に石油ガスの探鉱、開発、精製、販売事業を展開しており、近年では、TNK-BPや国内ガス企業の買収を通じて、ガス分野でも著しい成長を見せているという。
今回締結した契約では、マーケティング、プラントの設計・建設、資機材の供給、ファイナンス、輸送、エンジニアリングなどで両社が連携し、ロシア極東地域におけるLNGプロジェクトの実現を目指す。また、ロスネフチが保有する石油ガス鉱区の共同探鉱・開発についても、視野に入れるとのこと。
丸紅は、これまでにもロスネフチ原油・ナフサなどの引き取り、石油化学プラント事業における機器納入、サハリン島における共同物流事業などを通じて、長年にわたる提携関係を構築。中でも日露エネルギー協力事業の象徴である「サハリン1プロジェクト」において、丸紅は日本側パートナーであるサハリン石油ガス開発の主要株主として、ロスネフチと緊密な協力関係にあるという。
丸紅は、「ロシア極東地域におけるLNGをはじめとするエネルギー関連事業や開発事業を通じてロスネフチとの協力関係をさらに進化させることにより、日露の新たな互恵関係に寄与するとともに、日本のみならず極東アジアのエネルギー安定供給に貢献していく」としている。