ダスキンが運営するミスタードーナツはこのほど、ドーナツの風味を更に高めるフライオイルを導入するとともに、グレーズ(砂糖蜜)やドーナツの生地をリニューアルした商品を26日から発売すると発表した。定番商品の味を左右するオイルや生地を改良した理由を、同社広報に聞いてみた。
リニューアルの経緯と内容
今回のリニューアルは、2013年度にブランド価値を向上するため、今まで以上に"おいしさ"を追求した商品を販売していく試みの第1弾。同社広報によると、リニューアル自体は定期的に行っており、フライオイルに関しては2007年に低トランス脂肪酸オイルを導入。その後も研究を続け、ドーナツ本来の風味やおいしさをより引き立てるフライオイルの開発に成功したことから、今回の導入に至ったという。
グレーズは、「ハニーディップ」や「オールドファッション ハニー」などのコーティングに使用される砂糖蜜。今回のリニューアルでは、色が深く、濃厚な甘さが特徴というグアテマラ産のコーヒーの花から採取した「コーヒーハチミツ」が使われる。
生地のリニューアルに関しては、小麦や砂糖などを配合した「ミックス」を、原材料の選定から配合する分量の細部にまでこだわって改良。商品ごとに異なる改良が行われ、「オールドファッション」では"サクサクとした食感"を向上させる配合に、「イーストリング」では発酵風味の向上と口溶けの良い食感を実現する新液種を加えている。そのほか、「ポン・デ・リング」生地や「フレンチクルーラー」生地も、新しいフライオイルの風味に合わせた改良を行ったとのこと。
定番商品の味が変わってしまうのでは?
新しいフライオイルはドーナツ商品全般に使用され、生地に関しても各商品がそれぞれの持ち味に合わせて変更されているため、今回のリニューアルは定番商品を含む全ドーナツ商品の味に影響を与えるはず。従来の味を変えてしまうリスクをどのように考えているのか、同社広報に聞いてみたところ「今回のリニューアルは従来の味の向上であり、食べていただければ、すべてのお客様においしくなったと感じていただけると思います」との回答であった。
また、フライオイルや生地のグレードが上がっているようだが、価格に影響はないのかと尋ねると、「今回のリニューアルに伴う値上げはありません」(同社広報)とのことだ。
同社では今後も、新カテゴリードーナツ導入などの新しい試みを行っていくという。お気に入りのドーナツの味がどのように変わっているのか気になる人は、26日から店頭に並ぶ、新しいフライオイルや生地を使った商品で確かめてみよう。