ブラザー工業は15日、米イーストマン・コダックのドキュメント・イメージング事業を買収するための資産譲渡契約を締結したことを発表した。2013年度の上期中に買収完了を目指す。買収額は約200億円の見込み。
米イーストマン・コダックおよび米国における子会社は、米連邦破産法に基づき事業再建手続きを行っている。今回の買収にあたっては、破産裁判所による承認を経て、ブラザー工業の入札条件を基準とした公開入札を実施したのち、最終的な買収者が決定する。
仮にブラザー工業による買収が決定した場合、買収価格(2億1,000万米ドル)に対して一般的な価格調整を行った上で、米イーストマン・コダックのドキュメント・イメージング事業を取得する。この買収価格には、同事業の一部、テクニカルサービスに関わる前受収益(負債)の約6,700万米ドルなど、関連する特定の資産・負債も含まれる予定。
米イーストマン・コダックのドキュメント・イメージング事業は、主にハイエンドクラスのドキュメントスキャナ、ソフトウェア、テクニカルサービスなどをグローバルに展開。ブラザー工業では、今回の買収が成立した場合、製品ラインナップの拡充をはじめとして、さまざまな規模のオフィス環境へ対してハードウェア/サービス/ソリューションの幅広い提供が実現するとしている。また、ドキュメント、イメージング、ソリューションの分野における地位をグローバルに強化し、より多くの顧客へ優れた製品やサービスを提供することが可能になると述べている。