三菱電機は4月16日、赤色レーザーバックライトを採用する液晶テレビ「REAL LASERVUE(リアル レーザービュー)」シリーズの新モデル「LCD-50LSR4」「LCD-39LSR4」を発表した。発売は5月下旬。価格はオープンで、推定市場価格は、LCD-50LSR4が300,000円前後で、LCD-39LSR4が250,000円前後。

「REAL LASERVUE」シリーズの第2弾「LCD-50LSR4」(左)と「LCD-39LSR4」(右)

液晶テレビのバックライトには、白色LEDがよく使用されている。しかし、RGB各色の色の純度が低く、赤や緑の領域では十分な再現性を得ることが難しかった。2012年6月に発売された「REAL LASERVUE」シリーズの第1弾「LCD-55LSR3」は、バックライトの光源に、赤色レーザーとシアン色LEDを採用。純粋な赤を発光する赤色レーザーと、緑から青の領域を効率良く発光するシアン色LEDとを組み合わせて、白色LEDバックライトの129%という高い色再現範囲を実現していた。

新モデルでは、従来は1つのシアン色LEDが受け持っていた青~緑領域の発光を、青領域と緑領域それぞれに特化した2つのシアン色LEDに分離。赤色、青~緑色に加えて、黄色の領域でも高い再現性を実現した。これにより、白色LEDバックライトを使った液晶テレビに比べて、131%の色再現範囲を実現している。

大きな文字が見やすい「グット楽リモコン」が付属

テレビを使いやすくする「らく楽アシスト」機能も強化。らく楽アシスト機能では、音声ガイダンスや、オートターンなど、ユーザーの利便性を高める機能が採用されているが、ここに新たに「音はっきり機能」を追加。テレビの音量が小さいときの聞きやすさを向上させている。

オーディオ部分では、10個の「DIATONE NCVスピーカー」を搭載。MCVとは、Nano Carbonized high Velocityの略称で、カーボンナノチューブに樹脂を配合することで、金属並みの高い伝搬速度と紙に匹敵する内部損失を両立した素材。これを振動板として利用したものがNCVスピーカーだ。

新モデルでは、NCVスピーカーをセンターに2個、左右に各2個、ウーファーを左右各2個、独立したバスレフ式のキャビネットに搭載。実用最大出力合計50Wのオーディオアンプと、「DIATONEサラウンド」を初めとする音響技術により、臨場感の高いサウンドを実現している。

また、新たにBluetoothにも対応。スマートフォンなどとワイヤレス接続することで、Bluetoothスピーカー的な使い方も可能となった。

入力インタフェースは、HDMIが2系統に、コンポジットが2系統。出力インタフェースは、アナログ音声出力、光デジタル音声出力、ヘッドホン出力を、それぞれ1系統装備する。それ以外の接続端子は、HDDの接続に対応したUSBポートを1基、i.LINK(TS)を1系統、SDカードスロットを1系統、LANポートを2基装備する。

本体サイズは、LCD-50LSR4がW1,132×D363×H811mmで、LCD-39LSR4がW889×D363×H674mm。質量は、LCD-50LSR4が27.8kgで、LCD-39LSR4が22.1kgだ。消費電力(年間消費電力量)は、それぞれ164W(160kWh/年)、129W(117kWh/年)となっている。