Microsoftの研究機関であるMicrosoft Researchは、米国時間の4月11日にMicrosoft Excel上で動作する「GeoFlow」のPreview版を公開した。GeoFlowは2012年11月開催のSharePoint Conference 2012で発表した同研究所の成果物だ。3Dの地理空間および、時間的なデータを視覚化するためのExcel用アドオンで、実行にはOffice Professional Plus 2013もしくは、Office 365 ProPlusが必要となる。

地図の3DデータはBingマップから取得し、作成したデータと連動させることで、これまでにないインタラクティブなデータの視覚化を実現できるという。ダウンロードページに用意されたサンプルデータを確認すると、さまざまなデータが3D地図とグラフの組み合わせで、データの視覚化を実現する様を確認できた。

1900年から2008年までの米国における電力成長をGeoFlowで表示した例

シカゴの犯罪データをGeoFlowで表示。タイムラインで増加数を視覚的に確認できる

シカゴの犯罪データをExcelで表示。これらの数値を元にGeoFlowで描画を行っている

もともと本プロジェクトは2011年頃に発表された「WWT(WorldWide Telescope)Add-in for Excel」というMicrosoftの3D天文観測ソフトをExcel上で利用するというアイディアが発端。ベースとなる3Dデータを宇宙であるWWTからBingマップに置き換え、ビジネスシーンにおけるデータの視覚化を実現したという。

なお、現時点ではプレビュー版に当たるため、呼称は「GeoFlow Preview for Microsoft Excel」となる。先のリンクからダウンロードが可能だが、実行環境はWindows 7、Windows 8、Windows 2008R2およびMicrosoft .NET Framework 4.0に限定。また、DirectX 10に対応したGPUと最新のビデオドライバーの導入が求められる。

ダウンロードサイトから入手可能な「GeoFlow Preview for Microsoft Excel」のマニュアル

実行はアドオン導入後にサンプルファイルを開き、<挿入>タブの<Map>ボタンをクリックする