米Googleが提供するWebブラウザ「Chrome」のiOS版が刷新され、最新版となるバージョン26がApp Storeで提供開始された。今回のバージョンアップでは、iPhone/iPod touchでのWebページの全画面表示に対応したほか、AirPrint・Googleクラウドプリントを使ったワイヤレス印刷が可能となっている。

iOS版Chromeがバージョン26に刷新された

上にスクロールするとアドレスバーが消え、Webページの全画面表示が可能

最新版のiOS用Chromeにおける新機能のひとつは、iPhone/iPod touchでWebページの全画面表示に対応したことである。従来は、画面上部のアドレスバーが常に表示されていたが、Webページを上にスクロールすることで、自動でアドレスバーが上部に消えていくようになっている。また、Webページを下にスクロールすれば、すぐにアドレスバーが表示され、Web検索やタブの切り替えなどを行うことが可能。端末を横置きにしたときも全画面表示に対応している。

iPhoneの標準Webブラウザである「Safari」では、画面上部のアドレスバーはスクロールに従って消えるようになっているが、画面下部にツールバーが常に表示される。そのため、最新版のChromeのほうが、より画面を広く活用してWebページを閲覧することが可能になっている。

横置きでも全画面表示が可能となっている

標準WebブラウザのSafariの場合、このように画面下部にツールバーが表示される

もうひとつの新機能が、ワイヤレス印刷への対応だ。アドレスバー右側のメニューから[印刷]を選択することで、印刷を操作できるようになっており、印刷方法は「Googleクラウドプリント」と「AirPrint」を選択可能。Googleクラウドプリントはインターネット経由で自宅などのプリンタでの印刷が可能で、プリンタとして「Google ドライブ」を選択すれば、WebページをPDF化してGoogle ドライブに保存することができる。また、iOSのワイヤレス印刷機能であるAirPrintを使うこともでき、ネットワーク内にあるAirPrint対応プリンタを使って印刷が可能だ。

アドレスバーのメニューから[印刷]を選択

「Googleクラウドプリント」と「AirPrint」の2種類の印刷方法を選択可能

タブが縦に並んで一覧表示されるなど、Safariとは少し違った操作性もChromeの特徴のひとつ

iPhoneでは標準Webブラウザの変更ができないため、基本的にはSafariを使っている人がほとんどだろう。しかし、iOS版Chromeには、パソコンのChromeで閲覧していたタブを同期して、iPhoneからすばやくWebページにアクセスできるなどの便利な機能を備えている。今回の刷新によってChromeの使い勝手がさらに向上しており、パソコンでもChromeを使用している人なら、ぜひiPhoneにもChromeをインストールしておきたいところだ。