JR貨物はこのほど、3月16日に実施したダイヤ改正後の利用状況の概要を発表した。

ダイヤ改正後のJR貨物の利用状況は比較的好調に推移している

今回のダイヤ改正では、大阪地区の吹田貨物ターミナル駅開業や百済貨物ターミナル駅リニューアル、東京地区の隅田川駅のリニューアル開業に合わせ、輸送体系の抜本的な見直しを行った。いずれも効果が表れているという。

リニューアル開業した百済貨物ターミナル駅では、ダイヤ改正直後から貨物の取扱いが増加。いままで梅田駅を利用していた荷主が、着貨物を中心に百済貨物ターミナル駅に比較的多くシフトしているという。吹田貨物ターミナル駅発着列車の利用については、今後徐々に増えていく見通しだとしている。

一方、東京地区の隅田川駅では、東京貨物ターミナル駅との間で運転を開始したシャトル列車4往復の利用が好調。同駅で中継する西日本から東北・北海道方面の貨物(下り)と、北海道・東北からの農産品・紙(上り)の輸送が増加している。

路線トラック大手の福山通運専用の貨物列車として3月25日より運行を開始した「福山レールエクスプレス号」(東京貨物ターミナル~吹田貨物ターミナル間)については、運行状況、利用状況とも順調に推移。隅田川~札幌貨物ターミナル間で運行を開始した新設列車も、下りは雑貨、上りは農産品を主体に好調で、3月の最終週は90%近い利用状況となった。今回の改正で30分以上の時間短縮を行った速達化列車については、17本のうち11本が80%以上の利用となっている。