キヤノンは4月10日、コンパクトデジタルカメラ「PowerShot SX280 HS」を発表した。発売は4月25日で、価格はオープン。推定市場価格は32,980円前後となっている。

「PowerShot SX280 HS」

光学20倍のズームレンズと新開発の映像処理エンジン「DIGIC 6」を搭載するモデル。DIGIC 6では従来より動画撮影性能が強化されており、フルHD(1,920×1,080ドット)での60p撮影への対応や、動画撮影時のノイズリダクションの強化などが行われている。ノイズ処理に関しては、DIGIC 5の約9倍の情報量を基にノイズかどうかを判断できるようになり、ISO1600撮影時でもDIGIC 5搭載機のISO400撮影時と同等のノイズ抑制が可能になった。

高倍率撮影時や動画撮影時に発生しやすい手ブレ補正も強化された。動画撮影時は、光学式手ブレ補正と電子式補正を組み合わせて5軸手ブレに対応。上下左右のブレ、水平回転軸・縦回転軸のブレ、歩き撮り時の回転軸ブレを効果的に抑制する。

動画の記録形式は、従来のキヤノン製デジタルカメラではMOVだったが、PowerShot SX280 HSではMP4が採用された。MOVと比べてデータサイズを約60%に抑えられる(30p・フルHD記録時)うえ、スマートフォンなどでの再生に対応する。

静止画撮影も強化されており、AF時間が従来の0.28秒から0.13秒へ、撮影タイムラグが0.35秒から0.15秒へ短縮。快適なレスポンスを実現した。また、連写性能も約14枚/秒と大幅な高速化を実現しており、動いている被写体を撮るのに適している。

また、カメラが58種類の撮影パターンを自動認識して最適な設定を行う「こだわりオート」と、撮影状況に応じて最適な手ブレ補正を適用する「マルチシーンIS」の組み合わせにより、最大205種類の撮影シーンに対応。初心者でも手軽に撮影できる。

そのほか、Wi-Fi(無線LAN)接続機能やGPS機能を搭載。Wi-Fi機能では、撮影した画像や映像をスマートフォンへワイヤレス転送できるほか、スマートフォンなどを介してインターネットに接続していれば、Facebookへの写真投稿や、Facebook、Twitter、YouTubeへの文字入力も可能となっている。GPSは、キヤノンのサーバーにアクセスしてGPSアシストデータ(衛星軌道情報)を利用可能となった。これにより、従来のGPS搭載機より測位時間が短縮され、約10秒という短時間での位置情報取得が可能となっている。

主な仕様は撮像素子が有効約1,210万画素の1/2.3型CMOSセンサー(裏面照射型)で、レンズの焦点距離が25~500mm(35mmフィルム換算時)、開放F値がF3.5~F6.3、対応感度がISO80~ISO6400となっている。光学ズームは20倍だが、画質劣化を抑えて解像感を保持したままデジタルズームを行う「プログレッシブファインズーム」利用時は約40倍のズームが可能。モニターは約46.1万ドット・3型の液晶で、利用可能な記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード。動画の記録画素数が1,92×1,080ドット。

バッテリーはリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の撮影可能枚数は約210枚。

サイズはW106.4×D32.6×H62.8mm、重量はバッテリーとメモリーカードを含む状態で約233gとなっている。

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