楽天リサーチはこのほど、地下鉄でのインターネット利用に関するインターネット調査を行い、自主調査レポートを公表した。調査対象は通勤・通学で東京メトロ各線・都営地下鉄各線を利用する男女計500人。
東京メトロと都営地下鉄では、駅構内に限らず駅間のトンネル内でも、携帯電話によるメールの送受信やインターネットの接続ができるよう準備を進めてきた。東京メトロは有楽町線・副都心線千川~小竹向原間を除く全区間で3月21日から、都営地下鉄も全区間で3月27日から携帯電話の利用が可能に。
楽天リサーチによる調査は、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県を調査エリアに、4月5~7日の3日間実施。15~69歳男女計500人から回答を得た。
地下鉄で通勤・通学中のスマートフォンによるインターネット接続時間は、携帯電話の電波開通前は1日平均約13分だったが、開通後は1日平均約22分に。開通前と比べて約9分(約1.7倍)増加した。接続時間の内訳を見ると、「インターネット接続しない」は電波開通後、ほぼゼロに近い数値となり、「(接続時間)10分以内」と答えた人も激減。「11分以上~20分以内」「21分以上~30分以内」「31分以上~40分以内」はいずれも電波開通後が開通前を大きく上回った。
電波開通によって利用頻度が増えたと思うコンテンツを聞いたところ、最も多かったのが「ニュースサイトの閲覧」で49.0%。以下、「検索サイトでの調べ物」(45.0%)、「メールの利用」(40.4%)、「SNS(Facebook、Twitterなど)の閲覧・更新」(33.2%)と続いた。
地下鉄走行中の携帯電話の電波開通により、1人あたりのインターネット接続時間が増え、相当なインターネットトラフィックが発生していると思われる状況に。回答者からは、「車内マナーの悪化」を不安視する声もあったが、その一方で、「つながらない区間や、接続が不安定な区間があるので改善してほしい」「走行中よりも駅停車中の接続が不安定なので改善してほしい」など、接続面での要望も多かったとのことだ。