Mozillaから、Thunderbird 17.0.5がリリースされた。前回のリリースの途中にセキュリティアップデートが行われたため、ほぼ6週間ごとのアップデートは17.0.4からのアップデートとなった。同時にESR(Extended Support Release)版も同じバージョンがリリースしている。Thunderbird 17.0.5で行われた修正点を紹介し、メールの着信で送信者ごとに違う音を鳴らすSoundPlusを紹介しよう。
Thunderbird 17.0.5のアップデート
まずは、Thunderbird 17.0.5へアップデートする。[ヘルプ]メニューの[Thunderbirdについて]から[再起動して更新を完了]をクリックする。
新規にインストールするならば、Thunderbirdの公式ページから[Thunderbird無料ダウンロード]をクリックし、インストーラをダウンロードしよう。
アップデートしたThunderbird 17.0.5を起動したところが、図3である
当然のことながら、変わるところはどこにもない。Thunderbird 17.0.5では、以下のセキュリティ修正があった。
- CERT_DecodeCertPackageにおける境界外配列読み取り[中]
- 時間差履歴移動を使ったクロスサイトスクリプティング (XSS)[高]
- SOW 制限の回避を通じた保護ノードの複製[最高]
- Linux上でのMesaグラフィックスドライバによるWebGLのクラッシュ[最高]
- Mozilla Updaterを通じた特権昇格[高]
- Mozilla Maintenance Serviceを通じた特権昇格[高]
- Cairoライブラリにおける境界外書き込み[高]
- さまざまなメモリ安全性の問題(rv:20.0/rv:17.0.5)[最高]
最高レベルの修正もある。できれば、早めにバージョンアップしておきたい。
着信音を送信者によって変更するSoundPlusアドオン
Thuderbirdはメールを着信すると、デスクトップ通知を行い、同時にサウンドを鳴らす。デフォルトではThunderbirdで内蔵された音が使われる。この音であるが、携帯電話などでは、相手によって着信音を買えるという機能がある。一般的によく使われている機能である。Thuderbirdでは、複数のアカウントを設定していることもあるだろう。そして、それらを仕事とプライベート用に使い分けることも少なくない。1つのメールアカウントでも、仕事用とプライベートのメールが届くことがあるだろう。そんなときに使いたいのが、SoundPlusアドオンである。送信者によって固有の音を設定できるものだ。キーボード操作などをしていて、着信通知を確認できない状態でも、音だけで、仕事用かプライベートなのかすぐさま判断できる。早速、インストールから始めよう。アドオンマネージャを起動し、「SoundPlus」で検索する(図4)。
いくつかの検索結果が表示されるが、SoundPlusアドオンは最初にあった。[インストール]をクリックして、アドオンをインストールする。再起動で有効となる。個々の送信者に着信音を割り当てるには、アドレス帳を使う。アドレス帳から登録されたユーザーを右クリックし、[プロパティ]を選ぶ。[SoundPlus]タブが追加されている(図5)。
[Play a sound]にチェックが入っているのを確認して、ラジオボタンで[Use the following sound file]を選ぶ。その下のプルダウンメニューからサウンドファイルを選ぶ。サウンドファイルは、
・drum
・tooom
・glass
・bip
・ring
・one hit
・clavinet
・clap
・oh
・wow
・bark
・camera
・tambourine
・whooosh
・csshreg
・bell
・talkindrum
・fiddle
・coil
の中から選ぶことができる。仕事用とプライベートで使い分けてみると、いいだろう。ここで何も設定しないと、デフォルトの着信音が使われる。SoundPlusアドオンには、もう1つ機能がある。アドオンマネージャを起動する(図6)
すると、SoundPlusアドオンに[設定]ボタンがある。これをクリックすると、図7のようになる。
ここで、音を鳴らすかどうか、鳴らす音を選択できる。Thunderbirdのデフォルトの着信音を変更した際に使うとよいであろう。同様のことは、Thuderbirdのオプションメニューからも可能であるが、SoundPlusアドオンからも行えるようになった。
さて、SoundPlusアドオンであるが、携帯電話の着信音の切り替えのような機能であるが、できればオリジナルの音を設定できるとよい。登録数もやや少ないかなという印象もある。できれば、今後のバージョンアップに期待したいところである。