ポルシェ ジャパンは、世界耐久選手権(WEC)とル・マン24時間耐久レースに参戦するための新しいGTレーシングマシン「911 RSR」を発表した。50年に渡る911の歴史で一貫して追求されてきた軽量設計が、同モデルでもこれまで以上に追求されている。

ポルシェの新型「911 RSR」

「911 RSR」は、911の第7世代モデルであるタイプ991をベースに開発されている。先代モデル「911 GT3 RSR」の後継となるモデルだ。エンジンは4.0リットル水平対向6気筒で、先代モデルのエンジンをベースに最適化を施し、最高出力は460PSを発揮する。きわめて軽量なレース用6速トランスミッションを搭載しており、変速はステアリングホイールのパドルで行う。ホイールベースは約100mm延長され、フロントサスペンションには従来のマクファーソンストラット式ではなく、ウィッシュボーン式が採用されている。

カーボンファイバーパーツが多用されているのも大きな特徴で、前後のフェンダー、フロントフード、エンジンフード、ドア、アンダーボディ、ホイールアーチ、リアスポイラー、ダッシュボード、さらにセンターコンソールもカーボンファイバー製。すべてのウインドウにおいて、きわめて薄く軽いポリカーボネート製となった。リチウムイオンバッテリーも軽量化に貢献している。こうした軽量設計に加え、前後重量配分もより最適化されており、重心位置も先代モデルと比べて大幅に下げられている。

レースにはポルシェのワークスドライバーであるマルク・リーブ(ドイツ) / リヒャルト・リーツ(オーストリア)組がゼッケン92で、イェルク・ベルクマイスター(ドイツ) / パトリック・ピレ(フランス)組がゼッケン91で参戦する。