2002年より放送された『忍風戦隊ハリケンジャー』が、10年ぶりに完全オリジナル新作のVシネマ作品として復活を遂げる『忍風戦隊ハリケンジャー10 years after』の制作発表会見が3日、都内の東映東京撮影所で行われ、塩谷瞬、長澤奈央、山本康平、白川裕二郎、姜暢雄、山本梓、松田佳代、橋本仰未が登場した。

左から松田佳代、山本梓、姜暢雄、白川裕二郎、塩谷瞬、長澤奈央、山本康平、橋本仰未

2002年~2003年にテレビ朝日系列で放送された、スーパー戦隊シリーズ第26代作品『忍風戦隊ハリケンジャー』は、忍者学校「忍風館」の若者たちが、ゴウライジャーと共に200年間後継者が途絶る疾風流伝説の忍者ハリケンジャーに変身し、宇宙忍群ジャカンジャと戦う姿が描かれる「スーパー戦隊」シリーズの特撮TVドラマ。塩谷瞬がハリケンレッド役で主演デビュー、ハリケンブルーを長澤奈央、悪の宇宙忍者・一の槍フラビージョ役を山本梓が務めるなど、今振り返れば豪華キャストが名を連ねている。10年ぶりのVシネマ化は、長澤と山本が企画・プロデュースを担当するキャスト発の企画となる。

本日の会見では、まず本企画の発起人である長澤(ハリケンブルー役)と山本(ハリケンイエロー役)がアソシエイトプロデューサーとしてあいさつに立ち、長澤は「当時からすごく仲が良くて楽しい撮影現場で、続編やりたいねって話していました。それから一年に一回はごはんを食べに行っていたんです」と当時を振り返るとともに、「『海賊戦隊ゴーカイジャー』にハリケンジャーとして共演した時、やっぱりやりたいってことになったんです」と、2011年に放送された『海賊戦隊ゴーカイジャー』第25話、第26話への出演が分岐点になったという。

『忍風戦隊ハリケンジャー』は今年で10周年を迎えるが、長澤はやはりこの記念すべき年に続編を発表したい想いが強く「東映の日笠プロデューサーに10周年でやりたい! とアピールしたら、やりたい気持ちだけじゃ駄目だと言われ……そこに山本くんが企画脚本を書いてきてくれたんです」と明かしている。その並々ならぬ熱意は企画台本にも込められたようで、山本は「僕が書いた企画台本に込めた想いを、監督や当時のスタッフたちが汲んでくれて作品につながり、今日の撮影を迎えることができました。仲間というテーマを皆さんに届けられるのを楽しみにしています」とうれしさを滲ませていた。

そして、それぞれの役柄の衣装を着用したキャスト陣が登場し、塩谷は「10年ぶりにハリケンレッドをやらせていただきます。一人も欠けずに集まれたことが本当にうれしいです」と喜びをあらわに。山本は、体のラインがくっきりでてしまう衣装に恥ずかしがっていたものの、「2人(長澤と山本が)がんばっていたのを知ってたので……」と感極まって言葉を詰まらせ、「すごく楽しかった。みんな当時と変わっていなかったので、うまく撮影できたと思います」と撮影を振り返った。

なお、12歳の橋本仰未は本作からの出演となる。極真空手世界大会を3連覇した天才カラテ少年は、2歳の頃に『忍風戦隊ハリケンジャー』を見ていたことを覚えているという。「昔見ていた『ハリケンジャー』に出られるなんて思わなかったです。初めてで緊張したけど、みんな優しい人でよかったです」と橋本が緊張した様子で語っていたが、出演陣は皆、優しいまなざしで見つめていた。

ラストには、塩谷が「『ハリケンジャー』、10年ぶりに復活です。この作品があったから今の僕たちがいて、僕たちの無謀な希望を拾い上げてくれたスタッフの皆さんのおかげでここに立てました。一人でも多くの人にこの作品を見てもらいたいと思います!」と意気込みを語り、会見を締めくくった。

Vシネマ『忍風戦隊ハリケンジャー10 years after』は、8月9日にBlu-ray、DVDで発売される。